孟古流妖禽掌
もうこりゅうようきんしょう
使用: |
カイゼル (対 殺)
カイゼル(対 シャチ) |
登場: |
北斗の拳(168〜170話)/
アニメ版(125、126話)/
北斗の拳3 |
郡将カイゼルが使う拳法。相手の体から血一滴流すことなく、内臓筋骨を引きちぎりることができる。一振りで肋骨数本を抜かれた
"殺"は、激しく吐血し、横腹をへこませながら死亡した。だが
シャチとの戦いでは、肋骨を狙うという点を利用され、わざと作られた死角へと拳を誘い込まれて腕を折られた。
数多くの北斗の技のなかでも最難度の技のひとつであると思われる。全く持って原理がわからない。
同じように相手の身体を通り抜ける技といえば無想転生や拳盗捨断などがある。しかし、これらは自分の身体を変化させられれば可能である。闘気を利用して自分の身体を物質変化させるとか、まあそんな感じだ(テキトウ)。しかし孟古流妖禽掌は、相手の身体を通り抜けた上で、相手の骨を持っていっている。自分の身体だけ性質変化させれば可能というわけではないのだ。
ならばこう考えるしかない。おそらくカイゼルは、その物質変化を起こす特殊な闘気で、自分の身体ではなく、相手の身体を変化させているのだ。透明になっているのは自分ではなく、相手のほうなのである。これなら骨が取り出す事も可能だ。それに、もしカイゼルの手が透過状態になっているのだとするなら、骨をも透過し、掴む事はできない筈。相手の肉体のみを透過状態にするという方法でなければ、この拳を実現する事はできないのである。
だがこの拳が強いかどうかは別問題だ。確かに筋骨内臓に直接ダメージを与えられるというのはのは、一撃必殺と言ってもいい。しかしそれも当たらなければ意味が無い。しかも臓腑にまで手を届かせるということは、通常のパンチをあてるよりも更に踏み込んだ間合いに入らねばならないわけで、この数センチの間合いの差は達人同士において致命的なハンデとなりかねない。「相手の身体を傷つけずに」というこの拳の特性が、逆に弱点となるわけだ。おそらくその欠点を補うために存在するのが、虎背熊牙盗なのではないかと思う。こんな類稀な闘気を操れるカイゼルが、本来の闘気の使い道であるパワフルな攻撃を得意としないはずがないのだ。