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北斗の拳全台詞から見る
キャラクター性格ランキング


筆:2018/4/30


今回行いましたのは

北斗の拳の中に登場する全台詞をキャラクターごとにまとめ、様々な角度から見ることで傾向を導き出し、それを数値化してランキングにする

という企画です。




まずはこちらを御覧ください。






こちらは、漫画「北斗の拳」の中で、誰が何回喋ったかをカウントし、その数の多い順番に並べたランキングになります。

これに関しては、ほとんど登場した長さに比例した順位ですので、さして面白くもないですね。トップ3もほぼ順当な結果かと。



強いて言うなら4位のカイオウは結構頑張ったな〜という印象。

ケンシロウの場合、244話登場し、台詞2807回なので、1話あたり約11.5回喋っているということになります。

対するカイオウは、28話登場し、台詞が710回なので、1話あたり約25.3回の台詞があるということになりますね。

つまりカイオウは、主人公の倍以上喋っているということになります。

彼にボスとしての威厳がイマイチ足りてないのは、そのお喋りな部分が影響しているのかもしれません。




……とまあこんな風に、台詞数を登場話数で割って導き出した「おしゃべり度」をランク付けするのも面白いと思うのですが、残念ながら各キャラの登場回数は未調査ですので、今回はやってません。やっても取りこぼしそうだし……。

ですが、今回の企画の方向性としては、大体これと同じ感じです。

台詞の中に登場する「特定の文字」の総数をキャラ毎に数え、それを上記の総台詞数で割り、算出された数値をランキング形式にすることで、各キャラクターの性格を分析する
というのが今回のコンセプトです。




ちなみに、先ほどのランキングの続きが以下のようになっておりまして





色々と考えた結果、今回調査対象とするのは、総台詞数が100以上のキャラクター、つまり38位のアイリまでとしました。サンプル数が少ないと色々とまぎれが起こってしまうので、この辺りが限界ではないかと。

リュウガや黒夜叉が漏れたり、サヴァ三兄弟の中でブコウだけ外れるのは口惜しいですが、よく考えるとそれだけ残念でも無い気がするので、これでいきます。



【台詞のカウントに関するマイルール】
■参考とした書籍は「北斗の拳 愛蔵版」全15巻と、「究極版11巻」に収録されている「北斗の拳 special episode ー我が背に乗る者ー」の全246話。
■吹き出し1つにつき台詞1回とする。会話の内容が途中で途切れ、次の吹き出しに続いている場合でも、台詞2回分としてカウントする。
■吹き出しではない場合(回想シーンにおけるナレーション等)は、誰が喋っているのか明確であればそのキャラクターの台詞としてカウントする。この場合、文字がひとかたまりになっている部分を台詞1回とする。
■誰が喋っているのか曖昧な台詞は、候補者全員分の台詞として扱う。つまり1つのフキダシが2〜3人分の1台詞としてカウントされる場合もあるということ。
■左図のように、吹き出しが2つ以上くっついている場合は、各吹き出しの範囲内で台詞が一度途切れていれば分けてカウントし、繋がっていれば1つの台詞としてカウントする。
■写植ではない文字(擬音など)は、例え誰かが喋った声だとしてもノーカウントとする。
■明らかな誤植などはこちら側の判断で修正して扱う。

■所詮は素人が遊びでやったネタであるため、抜け落ち、数え間違い等あると思います。ご容赦ください。





それでは早速いってみましょう。
まず最初はこちら!



話の長い奴ランキング



こちらは、1回の台詞で喋る平均文字数の多さランキングになります。
全ての台詞の文字数を合計した「全文字数」を、上でご紹介した「総台詞数」で割ることで算出した数値で比較しています。

「おしゃべり」というのとは、また少し違うんですよね。そんなに喋る方では無いけど、話し始めると長い……いわゆる理論派に多い「くどくど喋る」タイプのキャラクターが上位に来そうなランキングです。解説役なんかも有力候補ですね。


では、結果発表とまいりましょう。
北斗キャラの中で話の長い奴、トップ10はこいつらだッ!!












深刻なる高齢化社会到来。


1位から5位まで、見事にジジイで埋まりました!
確かによく聞くけどね!「老人の話は長い」って。

牙大王は老人枠に入れていいのか微妙なところですが、元デスバトルチャンプに3回も「じじい」と呼ばれてたので、まあジジイなんでしょう。


殆どが0.2文字ほどしか差のつかない競った順位の中、2位に1.5文字離してのダントツ一位に輝いたのは、やはり作品を代表する理論派ジジイである海のリハクでした。まあ順当すぎる結果ではあるのですが、まさかこれほどイメージ通りの結果になるとはこの目を持ってしても(略)
漫画によく出てくる「頭でっかちキャラ」っていうのは、総じて長々と喋るキャラが多いものですが、リハクはまさにその典型という感じ。口数の多さで頭の良さを表現しようとするタイプだということですね。でもトキみたいに、本当に頭の良い人物は、佇まいだけで頭の良さを伝えられるもんなんですよね。

ちなみに、今回は台詞100回以上の38キャラクターを調査対象としましたが、もしこれをキリのいい50位までにしていたなら、更にカイゼル、トヨ、黒夜叉の3名が上位に名を連ね、上位8名が老人という結果になっていました。カイゼルこそ老人というには微妙なラインですが、修羅として1800勝のキャリアや老獪な戦い方を見ても、十分初老の域ではないかと。


老人以外のメンツに目をやると、こちらもジャギ、ジャッカル、コウケツ、ユダ、アミバと、実に偏った顔ぶれ。ジャッカル、ユダ、コウケツなんかは理論派と言えるキャラクターだし、ジャギとアミバは憎むべき相手への憤懣をわめき散らした事が台詞の長さに繋がったように思えます。

ただ偶然ランキングに入ったというわけではなく、全てに理由がある、実に面白い結果となりました。





さて、話の長い奴を比べるなら、こちらも比べないとならないでしょう。



話の短い奴ランキング



さっきの真逆。1回の台詞で喋る文字数の少なさランキングです。要するに、先ほどのランキングの下位10名ってことですね。

あんまり台詞が長いのもアレですが、短すぎるのもなんというか……頭が悪そうなイメージがあるといいますか。LINEでのやりとりが総じてアホっぽく見えるのは、そういった部分もあるんじゃないかと思います。

あと、「ああ!」とか「はっ!」みたいな、会話じゃない台詞が多いほど平均値が下がるので、リアクションの多い奴ランキングという見方もあるかもしれません。


で、結果はこうなりました。






先程とは違い、こちらはかなり予想外な結果に。

特に1位のリュウぼっちゃんには完全に意表を突かれました。しかしよく考えてみたら、2位にリンが入っているのも含めて、子供が上位に来るのは極自然な結果ですよね。長々と喋る子供なんて全然可愛くないもん。
この二人は、今回の調査対象38名の中でも最も幼い2人。その2名がトップ2をしっかりと穫っているということは、「子供は長々と喋らない」という原先生のブレない表現力がしっかりとランキングに表れたと言えるでしょう。

この2人に関しては、先に挙げた「リアクションの多さ」も大きかったと思われます。どちらもケンシロウの闘いを間近で観戦し、感嘆の声を上げてましたからね。ならば同様にバットもランクインしてそうなものですが、彼はたまに富樫&虎丸級の解説役を任されたりもしていたので、その影響で長台詞が増えたのではないかと。


そして4位には、個人的に本命視していた主人公・ケンシロウがランクイン。イチゴ味で「みかん」と言わされている要因、まさにここにありといった感じ。

レイア、マミヤ、アイリ等の女性陣も、やはり観戦時のリアクションが影響している気がします。

カイサトラは単純に馬鹿さ炸裂といった感じ。尚、次兄ブコウはこの二人よりも上位に来る模様。兄弟の中でも一番馬鹿そうだったしなぁ…。







うるさい奴ランキング


「うるさい」と一言に言っても色々な捉え方がありますが、今回は単純に「喋る声の大きさ」で比べてみました。その指標としたのは、感嘆符と呼ばれる「!」←これ。この「!」をよく使って喋る奴ランキングということになります。

うるささを表現する方法としては、他に「ハリフキダシ」なんかもありますが、今回は考慮していません。ご勘弁を。

ランク入りが予想されるのは、やはり悪者……その中でも雑魚であるほどウルサイような気がしますね。弱い犬ほどよく吼えると言いますし。
あと、声量の大きい人は、自己顕示欲が強いとも言います。復讐心やら劣等感を抱えた面倒くさい奴等が上位に来そう。




結果は!!!!!!!!!!
このようになりました!!!!!!!!!!!!!!






ほぼ予想通り、悪辣キャラがランキングを独占しました。

やっぱウルサい奴ってのは悪者なんですよ。ていうか、ウルサくする行為そのものが悪なんですよ。どれだけ正しい事を言っても、声を張った時点で私らのような陰キャは「うわっ…」て引いちゃいますからね。人を不快な気分にさせている時点で、もうその人らはこの世から抹消されるべき存在なわけですよ(暴論)。

トップのジャギは当たり前すぎてさしたる感想もないっす。

それより注目すべきは2位に食い込んでしまった第一の羅将カイオウでしょう。これで「めっちゃ喋るしめっちゃ五月蝿い」という小物キャラの条件を2つも満たしてしまったことになります。ジュウケイが危惧した彼の「あまりに激しき性情」が表面化したのが、この結果ということなのかもしれません。


ちなみに今回、ノイズのようにサヴァ三兄弟の長兄カイが3位に顔を出してしまいましたが……ご安心下さい。次兄は更に上を行っております。
サトラよ。マジであいつに国まかせるつもりか?まあオマエも8位だが。


「悪者」以外に声のデカい奴といえば、修造に代表されるような「アツい男」なわけですが、そういうのが全くランク入りしていない点を見ても、北斗の拳にはそういう熱盛キャラってほぼいないんだなぁと改めて感じますね。強いて挙げるとするなら、シュレンとかかな。調査対象外ですけど、一応3位には入れる数字はたたき出しています。






淡々と話す奴ランキング



回りくどいタイトルをつけていますが、要するに「うるさい奴ランキング」の真逆。「!」を使う頻度の少ない奴ランキングです。だって「!」が少ないからって別に「静かな奴」ってわけでもないでしょ?「淡々」ていう表現が一番シックリくるのではないかと。

良く言えば情緒が安定した落ち着いたキャラ、悪く言えばロボットみたいな無感情なキャラが上位に来そうですね。やっと再会したのに特に会話もなく去って行ったあのカップルなんかが大本命かも。


結果はこうなったわ碇くん。






1位は順当すぎる人ですが……
2位が超意外!
まさかのシン

遮二無二走って頑張ってた人なんで、もっと喚いてるイメージがあったのですが、そんな中でも実は常にクールを保ち続けていたんですねえ。もしかしたら今回の企画の中で一番意表を突かれた結果かもしれません。今後の彼へのイメージを変えかねない程の事件ですよ。


そしてユリアはまさに貫禄の1位。数値もダントツ。そらね「慈母」とまで言われる女性がみだりに「!」なんか使っちゃいけませんよ。彼女の場合はまだキャラクターが固まらず「そう想われていると知っただけで死にたくなります!」とか言ってた1年前の回想シーンを除けば、もっと突出した数字になっていたような気がします。実際、54個中17個の「!」がそこに集中してましたからね。

4位のアサムもかなり意外な順位。なんか常に鼻息荒く怒ってた印象があるんですよね。晩年にヨボヨボになってからも結構出番が長かったのが影響したのかもしれません。

5位のアインは、確かに言われてみれば…という感じ。キザな男ってのは普段大声を張り上げたりしませんから。







歯切れ悪い奴ランキング



歯切れが悪い、つまりは台詞を最後までキッパリと言い切れない。そういった場合、漫画のキャラクターは語尾に「点々」を用いることでそれを表現します。つまり次は「…」を使って言葉尻を濁しがちなキャラクターランキングを御覧いただきます。

イメージとしては、物静かな人物や、ウジウジした性格のキャラがよく使っている感じ。自分の言葉に自信が持てないからハッキリと言い切れないわけですからね。

なお、点々の数え方ですが、今回は点を三回打って変換出来る「…」←これ、読み方としては「三点リーダ」というのですが、これを1文字として換算しています。つまり点3つで1文字分ということです。実際、漫画の中の点々にもこの三点リーダが使用されているため、ほぼ全ての点が3の倍数になっています。極稀に例外もあるのですが、その場合は繰り上げて換算しています。点が10個でも11個でも12個でも三点リーダ4個分ということですね。


結果は…………こうなりました…………………










北斗を代表する女性4人が
上位完全独占!!
いいにおい!!


こんな上手いこといく?ってくらいキレーな結果になりました。決して数字を操作したりとかしてませんからね!ありのまま、ナチュラルな結果です。

先に述べたとおり、言葉尻を濁すというのは、己に自信が無い事の表れだと言います。暴力がモノをいう世界において、非力な彼女達が言葉に自信を込められないのも仕方が無い事なのかもしれません。しかしユリア、アイリ、リンはともかく、女を捨てました宣言していたマミヤまでもここに入ってしまうんですね。やはり強がってはいても、時折見せる女としての弱さ、儚さは隠し切れておらず、こうやって数値化する事でそれが浮き彫りになってしまうのでしょう。
……なんかイケナイことしてる気分になってきた。


男性陣でのトップはレイでした。彼の場合はとにかく「フ…」「フッ…」という台詞が多かった事がこの結果に結びついたと考えられます(38回)。


8位と9位にアミバトキが並んでいるのも面白いですね。より完璧にトキになり切るために口調まで研究したんやろなあっていう妄想が広がります。


ちなみにこのランキングの下位は、ボルゲ、ハン、コウケツ、ジャギ、カイオウ、バラン、ユダ、ウイグルといったような方々でした。歯切れが悪くない、それつまり自分という存在に絶対的な自信を持っていることの証。まさにそのイメージ通りとも言うべき、傲慢不遜な方々ばかりですねぇ。







伸ばしたがる奴ランキング



「ー」や「〜」といった「伸ばし棒」を用いる頻度の多さランキングです。

語尾に連続して使われる事が多く、技を出したときの掛け声や、哀しみの咆哮をあげた時などに用いられる事が多いですね。あと、悪党が使うときは「ー」より「〜」のほうが多い印象があります。

心理分析によると、必要以上に語尾を延ばす輩は「品位の無い人間」らしいので、いわゆるそういう奴等が雁首並べそうな予感がします。


今回は数え方が少し特殊で、棒を伸ばした長さによってカウントする個数を決めています。左図の場合だと、「〜〜」の長さが左の列の「んだ」と同じくらいの長さなので、棒2つ分として勘定しています。




結果は―――――――――――ッッ!!
このようになりました〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っっ!!





ガチで品位ねえ奴ばっかだな!!
心理分析って結構あたるもんだな〜。

予想通り、「五月蝿い奴ランキング」のトップ10と同じような顔ぶれになりましたが、トップ2であるボルゲ牙大王はこちらだけランク入りしました。つまりこの二人の場合は、大声で威圧するのではなく、語尾を伸ばす喋り方で相手を煽っていくスタイルであることが伺えます。確かに、ドリルでバットを拷問したり、アイリを人質にしてレイに悲嘆の声を上げさせるシーンなんかは、まさにこの両名の厭らしさが溢れ出ていました。


一方で、うる星やつら2位のカイオウが、ここではランクインしませんでした。ある意味、ウルサイよりも小者感のイメージがついてしまうランキングので、なんとか第一の羅将としての面子は守ったと言えるでしょう。


一人だけ浮いているのが8位のフドウですが、彼の場合はウドの大木ならではのスローモーな喋り方、そしてパパという立場が大きな要因になったのではないかと思います。赤ちゃんや小さい子に語りかける時に「○○ですね〜〜〜〜」という風に語尾を伸ばしたりするのもまた「伸ばし棒」の用途の一つですからね。


ちなみに「ー」と「〜」を分けて数えてみると
「ー」の上位三名がカイ、サトラ、ボルゲ
「〜」
の上位三名が牙大王、ボルゲ、ウイグル
となりました。

「ー」の上位二人がサヴァ兄弟って所が興味深いですね。バカでウルサいけど、根っこのところでは善人。そんな奴等は「〜」よりも「ー」で伸ばすということなのでしょう。ちなブコウは4位。


尚、サンプル数が70しかないのでランクインしていませんが、ボルゲの0.552を遥かに上回る0.800を記録した幻の一位は、ゲイラでした。「煽りたがり」や「子供好き」をも上回る真の伸ばし屋……それは「怠け者」ということでしょう。







疑問系な奴ランキング



こちらはタイトルまんま。語尾に「?」をつける奴ランキングです。

この結果を受けて何が判明するのかは良く解りませんが、まあ「!」をやるんなら「?」もやらないといかんでしょう。

何かを疑問に思う、誰かに質問するという事は決して悪いことではないですが、物事を知らないアホそうな奴が入ってくる可能性は十分にありますね。あと、北斗の拳において何かを「する」のは悪人側、「される」のは善人側であり、その場合に疑問を抱くのは「される」側なわけですから、善人キャラに偏った結果になるのではないかと予想されます。


結果はこちら?




あー、ついにやっちまったよ〜。サヴァ三兄弟のリア充末弟サトラさんが、空気を読まずに首位をとっちゃいましたよ〜。

0.001の厘の争いが繰り広げられる中で、2位のヒゲ紳士に0.016離してのわりかし突き抜けたトップを獲得したサトラさんですが、だからといって「やっぱりな〜」とか「意外〜」なんて感想もさらさら出てこないところが哀しい。まあでも、ブランカ編に入ってからのサトラは、旧知の国の激変具合や恋人の危機に狼狽し続けていたわけで、その辺が大きく影響した可能性が高いですね。もちろんサヴァ編でのおバカ具合もあるでしょうが。


しかし他の面子を見ても、性別、年齢、善悪もバラバラで、これといった傾向は見受けられません。故にあまり興味深い結果では無い……と思いきや、ひとり注目して欲しい男がいました。そのキャラクターとは、2014年に描かれたSPエピソードに登場した司刑隊長のダルジャさんです。

台詞数96でギリギリ調査対象から外てはいますが、彼が記録した「?」数値は1位のサトラの2.5倍以上である0.281(27/96)。確かに、改めて見返してみると、1コマで4回も「?」を用いるほどの好奇心旺盛野郎でした。

注目すべきなのは、彼が近年になって登場したキャラクターだということ。つまりこの異常な数値が意味しているのは、原先生自身の変化。30年以上の時を経て、原先生の中での「ザコの喋り方」というものが大きく変わった事が、この結果を生んだということでしょう。





脳内で喋る奴ランキング



思えば漫画のキャラクターというのは、頭の中で考えたことまで文字に起こされるという恥ずかしい目に遭っているわけですが、今回はその頻度の多さで比べてみました。つまり口に出さずに頭の中だけで喋った割合が多い奴ランキングということです。

迂闊に考えを口にしない、思慮深く慎重なキャラクターが強そうですね。悪党なら狡猾なキャラが有力。逆に脳内シミュレーションて何?っていうような無根拠で自信満々な奴等は圏外でしょう。

尚、発声か脳内かの判断は、主に場面描写を見て私自身が下しています。



。o O (結果はこのようになりました)






うーむ、結果を見て「おお!」という感じではないですが、言われてみれば確かにそうか〜という感じの順位ですね。


1位のリュウケンの場合は、やはり次期北斗神拳伝承者を選別するという立場上、色々と思案せねばならないこともありましたからね。それに伝承者選びの進展状況などは思っていても口に出しちゃいけない事ですから、ずーっと頭の中でモゴモゴやってたんでしょう。で、悩みすぎてハゲたと。


2位のシャチは、そこまで強くない拳士であるが故に、色々と考えを巡らせながら戦っていました。カイゼルを倒すためにボロに化けていたエピソードなんかは、まさに彼が「思慮深い拳士」であることの象徴と言えます。また、ヒョウがケンシロウの実兄だという秘密を抱えたことによる葛藤も影響が大きかったように思えます。リュウケンも含めて「秘密を抱える」という要素に大きく左右されたランキングと言えるでしょう。


4位のコウケツ、9位のジャッカルなんかは、先に述べたような「狡猾さ」の権化という感じですね。そのくせユダが全く入ってきてないというね。ちなみにユダの脳内台詞はゼロ。他のゼロ患者が、ハン、ウイグル、ブコウ、ボルゲっていうのもなんかすげー面白い。みんな全く悩みとか無さそうなんだもん。






ケン好き好きランキング



本当はさっきのが最後の予定だったのですが、少し地味だったので、無理矢理もうひとつ作ってみました。こちらは、ケンシロウへの愛情度を計れ……ているかは解りませんが、とにかくケンシロウの名をよく呼ぶ奴ランキングとなります。

パチスロでの「ケ―――ン!!」の影響もあって、リンがダントツだろうと予想をする人が多いかもしれません。確かに回数的には一番多いでしょうが、分母も多いので、短期集中型のキャラに負けてしまう可能性も十分あるかと。


数え方としては、「ケンシロウ」でも「ケン」でもOKとしています。
「七つの傷の男」は不可です。




結果はこうなったわケ―――――ン!!






ケンラブ頂上決戦の勝者はリン!
おめでとう!遂に本妻を超えたね!




実は最初に計算したとき、リンとユリアが0.00007差の超大接戦になって「これは歴史に残る名勝負!」と思ったのですが「ケーン!」と伸ばすタイプの台詞をカウントし忘れていたことが判明し、結局は割と差が開いた結果になってしまいました。そのまま数字を捏造しておけばもっとドラマチックになっていたのですが、うちはそういうヤラセは一切しておりませんので!

調査対象ではありませんが、リュウガは2位に相当する数字を出しています。つまりは妹のユリアよりもケン呼び頻度が高いということです。そういや彼、アニメじゃストーカーみたいな事までしてケンに付きまとってましたね。妹の婚約者に迫る兄……昼ドラかな?


他の面子もほとんどケンシロウと行動を共にした者達が多い中、とんでもない存在感を放っているのが、ケンシロウへの怨讐だけでランクインを果たしたボルゲ。彼が入っている以上、ケン好きランキングというタイトルは変えるべきなのでしょうが、まあ愛情と憎悪は表裏一体紙一重、仁王象の阿と吽なわけですから、別にいいじゃないですか(意味不明)。

しかしボルゲが入りながら、元祖ケンシロウ大嫌い芸人であるジャギがランク外というのは情けないですね。なんなら自分で名乗ったりまでしていたのに……と思ったのですが、見返してみると彼は自分では一度も己を「ケンシロウ」とは言っていませんでした。思い込みって怖い。
ちなみに彼の順位はアミバよりも下だったりします。主な原因は、名前で呼ぶよりも「きさま」という二人称が多かったことなんですけどね。





オマケとして、これの「ケンシロウ以外バージョン」も作りました。
特定の人物(ケン以外)の名をよく呼ぶ奴ランキングです。





アイリの驚異的なブラコン力!
アイリ→兄さんが、リン→ケンの倍以上の数値をたたき出しての圧勝となりました。3回に1回以上の頻度で「兄さん(にいさん)」つってるわけですからね。これはえらいことですよ。全盛期のイチロー並ですよ。


実際、拳王侵攻隊が攻めてきた辺りからの彼女の兄さん頻度は凄まじいものがありますので、是非御覧頂きたい。




その陰に隠れはしましたが、レイア→シャチも、5回に1回は名前を呼んでいるほどのラブラブ具合。レイアって北斗の拳には珍しい「カノジョ」ポジのキャラクターでしたし、後半はずっとシャチとイチャイチャしてましたしね。イチャイチャしすぎて非モテ魔神に彼氏殺されたくらいですから。

しかし結局リン→ケンの数字を超えたのは、この2組だけ。そう考えると、総台詞数の多いリンがあの数字を出したのは、第一話から最終話まで、彼女がいかにケンケン叫び続けていたかの証明と言えるでしょう。

北斗の拳に数多くの名言あれど、リンの「ケ―――ン!!」」こそが、我々が最も目にし、そして北斗の拳という作品を常に彩ってきた名言であり、その中でも最も印象的なジードに捕えられたリンの「ケ―――ン!!」こそが、北斗の拳最初にして究極の名言……なのかもしれない。





以上ですキャップ。




【総括】

今までも様々なネタ企画を行ってきましたが、大抵は取り留めの無い結果が出て、「コイツは○○だからこうなんだよ〜」と無理矢理な理由付けをして茶化すというのがうちのスタイルだったわけですが、今回は全く違いました。まさかこれほどまでに趣き深い結果が出るとは……。いつからか、サイトのタイトルに「北斗の拳を異常に研究するサイト」という副題をつけるようになった当サイトですが、今回の企画でようやくそれを実現できたような気がします。


各ランキングに名を連ねたのが、これほどまでに「イメージ通り」のメンツばかりになった理由は、原哲夫御大がそれだけ丁寧にキャラクターを描かれていた事の証。悪党はやかましい、ジジイは話が長い、女は語尾をゴニョゴニョさせる。そういった確固たるイメージが御大の中に存在し、そのこだわりを常に守って描いておられるからこそ、今回のように統計を取ったときに明確な「数字」となって表れたということでしょう。
しかも、その悪党の中でも「頭を使う奴」や「高飛車な奴」といった性格の違いがキチンと描きわけられているのも素晴らしい。特に悪党がランクインしやすい「伸ばす奴ランキング」において、サヴァの兄弟が「〜」よりも「ー」をよく使っていたというのは感動すら覚えました。こんな微妙な使い分けで、彼らが真の悪党ではないことを表現するという細やかさは、まさにプロの技ですよね。


今回の結果を受けて、印象が変わったというキャラクターもいるかもしれません。しかし一方で、全然目立たなかった方々もいました。特にサウザーファルコどれ一つとしてランクインせずという結果に。上位10名と下位10名を紹介したランキングにも名前が無いという事は、中間辺りのしょーもない順位に収まったということであり、それつまりサウザーとファルコの両名は「喋り」という面においては全くもってフツーな奴らであると言えるでしょう。

その他、ラオウ様、シュウ、ジュウザ、アミバなんかも振るわない結果に。というか北斗南斗は全体的に地味でしたね。まあ、メインどころの方々が個性的な喋り方をしててもそれはそれで嫌ですけど。


そういった「喋りには個性がない」という部分も含めて、今回は各キャラクター達の新たな一面を数多く知ることが出来ました。更には、今迄ぼんやりとしか描けていなかった各キャラへのイメージが、データによって明確なものとなったおかげで、より愛着が深まったような気がします。私程度の発想力でこれだけの結果を得られたのだから、もっと文学や心理学や統計学の方面に長けた然るべき方々に分析頂けたら、より学術的で面白い研究になる可能性もありますよね。


尚、今回の結果を受けての私の感想や、原先生の意図がどうとかいう記述などは全て私の憶測でありますので、マジメに受け取らないでください。数字が示しているといっても所詮は何の根拠にもならないネタに過ぎないことをご理解ください。


以上、話の長い奴ランキング真の一位かもしれない管理人でした。



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