第一話 走狗として | ||||||
【ストーリー】 呼び出されたファルコにジャコウが告げたのは、北斗の軍を名乗る者達の抹殺であった。彼らをおびき出すためには北斗を信奉する村を壊滅させればよい。そう言ってジャコウは、北斗と南斗の石像を作る長老がいるという村に攻め入るよう命じる。だがファルコは、長と名乗るマミヤの命を奪わず、長老一人だけを抹殺して帰還の途についた。長倒れれば部族の意思は潰える。そう語るファルコに対し、命令違反だと憤るジャコウは、何度もファルコの義足を蹴り上げるのであった。しかし、ファルコにはジャコウに抵抗することは出来なかった。天帝の命を握られている今、ファルコはジャコウの傀儡と化していたのであった。 |
第二話 元斗の闘い | ||||||
【ストーリー】 元斗皇拳の間にて瞑想を行うファルコのもとに、ミュウが現れた。元斗皇拳の拳士として、天帝と命運を共にする覚悟を持ちながらも、世の天帝に対する反抗心の高まりに、ファルコは哀しみを抱いていた。そんなファルコの哀しみを最初に知ったのは、同門であるソリアであった。同じ元斗皇拳でありながら、天帝に対し反乱を起こすソリアは、かつてファルコと二度拳を交えていた。だが一度目の戦いでソリアを倒したとき、ファルコはソリアの片目を奪ったものの、その命は奪おうとしなかった。そのファルコの心・・・かつて仲間のために片足を犠牲にしたその男の心を知るソリアは、二度目の戦いで再びファルコに敗北した後、その男に忠誠を誓った。天帝のためではなく、心震わせる光を発するファルコという男に、ソリアは心酔していたのだった。 |
第三話 聖帝の侵攻 | ||||||
【ストーリー】 元斗皇拳の間で瞑想を続けるファルコに、更にミュウは語りかける。思い出すのは聖帝サウザーとの戦い。かつて聖帝が攻めてきたとき、ファルコはたったひとりで立ち向かった。俺は片足を土産に村を見逃したラオウとは違う。そう言って攻め込んできたサウザーを迎え撃つファルコ。だが聖帝が退けられても、村は攻撃を受け続けた。村を守るため、ファルコはサウザーの要求を呑み、元斗皇拳の名を捨てる道を選んだ。それはファルコが英雄から凡人に落ちた瞬間でもあった。それはファルコにとって耐えがたき屈辱であったが、それが天帝のためであるならば、どうということはなかった。 |
第四話 修羅の壁 | ||||||
【ストーリー】 続いてミュウがファルコにねだったのは、かつてファルコが皆の前から姿を消したある時期についての話であった。かつてファルコは密命を受け、とある国に渡った事があった。それは、後に修羅の国と呼ばれる事になる地・・・。単身上陸を果たしたファルコは、アルフ、カイゼルといった修羅や、ハン、ヒョウといった北斗琉拳の拳士たちをも退ける。そしてその目標は、現在この国の王の座に最も近いといわれる男、カイオウへと向かっていくのだった。 |
第五話 魔神との遭遇 | ||||||
【ストーリー】 立ち塞がる敵軍を蹴散らし、遂にカイオウのもとへとたどり着いたファルコ。だがカイオウが望んでいたのは元斗の拳士ではなく、彼が守護する天帝であった。穢れた北斗琉拳の血を洗い清めんがため、狂おしいほどに天帝の血を欲するカイオウ。その姿に脅威を感じたファルコは、帰国後、かの国は天帝領にふさわしくないとジャコウに上奏した。かの国はいまやカイオウ支配下のもと、地獄と化している。だがこの国もまた同時に地獄と化そうとしている。しかしそんな中でも自らは天帝を守護していくのだと、ファルコは改めて心に誓うのであった。 |
第六話 村を襲う嵐 | ||||||
【ストーリー】 北斗の軍が市都に迫っているとの知らせを受け、出陣の準備を始めるファルコ。彼の天帝への献身は、片足を失ったあの日から始まっていた。かつて村に拳王軍が攻め込んできた時、ファルコは元斗皇拳の拳士としてそれを迎え撃った。だがラオウを止めても拳王軍の勢いは止まらず、決断を迫られたファルコは、片足を差し出すことで村を救う道を選んだ。そしてその時、ラオウが見抜いていたジャコウの邪心・・・。ラオウの忠告どおりにジャコウを殺していれば、今の悲劇は起きなかったであろうことをファルコは悔いていた。だがその優しさ故に、皆がファルコを慕っている事を、ミュウは知っていた。自分もファルコの哀しみを供に背負いたい。そう言ってミュウは、ジャコウに近付いて天帝の居場所を探るという役目を申し出る。そしてファルコとミュウの運命は、この後市都でのリンとの再会を経て、大きく動いていくことになるのだった。 |