真・北斗無双
幻闘編 フドウの章
| 第一話 北斗道場騒乱 | ||||||
【ストーリー】 核戦争前、鬼と呼ばれ恐れられた男が居た。名はフドウ。欲望のために殺戮を繰り返す悪鬼羅刹であった。そんな折、彼は北斗神拳の噂を耳にする。きっと奴等は金と食料を集めているに違いない。そう考え、道場へと乗り込むフドウ。その報を受けたリュウケンは、ユリアをフドウから遠ざけると同時に、ラオウを呼ぶよう命じた。恐怖を知らぬラオウにとって鬼との対面は得るものがあるやも知れぬと考えたのであった。リュウケンが用意した相手を全て打ち倒し、約束通りに金と食料を手に入れた後も、まだ暴れ足りずに道場を荒らしまくるフドウ。その時、宝物庫の前に幼いユリアが飛び出し、両手を広げた。興味を惹かれたフドウが強引に開けたその扉の向こうに居たのは、母犬と生まれたばかりの子犬であった。屈託の無い笑顔でユリアからその子犬を手渡された瞬間、フドウは命を温もりを知る。その日より改心したフドウは、南斗五車星としてユリアに仕えることとなるのであった。 |
| 第二話 南北乱れる時 | ||||||
【ストーリー】 最終戦争が起こる前、南斗六聖拳の伝承者が全て決まった頃・・・慈母星の使いとしてサウザーのもとにフドウが訪れた。慈母星本人が挨拶に来ない事に苛立ちながらも、サウザーはそのフドウを連れ、北斗の道場へ。伝承者が決まった事の挨拶との建前のもと、ラオウに他流試合を要求するサウザーであったが、ラオウはこれをすんなりと承諾。ラオウとサウザーが互いに腹の探りあいを目論む中、シンもまたケンシロウへの対抗心を燃やしていた。このままでは将・ユリアの思い人であるケンシロウの身が危ない。そう考えたフドウは、シュレン・ヒューイの協力を得て、ケンとシンを別の会場にするよう画策する。試合は、不死身の肉体を持つサウザーが、ジャギ、トキ、ラオウを倒し、南斗に勝利を齎した。北斗の連中が自らに勝てぬことを確信し、帰路につくサウザー。そんな彼にとって今一番邪魔な存在、それは謎多き存在である慈母星であった。そしてこれを機にサウザーは、南斗の不穏分子に対する締め付けを強化していくことになるのだった。 |
| 第三話 ユリアへの刺客 | ||||||
【ストーリー】 南斗の城で花を摘むユリアの姿を見ながら、フドウは憂いていた。彼女がいずれ己の過酷な宿命を知り、慈母星として生きていかねばならない事を。その時、銃声が響き、ユリアをかばったフドウの肩口を凶弾が掠めた。ユリアの身を兵に託し、暗殺者を追ったフドウは、その黒幕が南斗の帝王サウザーであることを察する。身を震わせるユリアに対し、フドウは言った。賊の狙いはこのフドウ。己と一緒にいることは危険で在るが故、北斗道場に身を寄せるべきだと。しかしユリアは、それがフドウの優しい嘘であることを見抜いていた。何かあったときには必ず駆けつける。フドウはそうユリアと約束するのだった。 |
| 第四話 天狼の襲撃 | ||||||
【ストーリー】 世界は核の炎に包まれ、暴力が支配する世界となった。その乱世に覇を唱えんとラオウが動き出したのと同時に、南斗六聖拳の面々も、今後の対応を協議するため一堂に会していた。レイとシュウが平和を唱える一方、密かに何かを企むサウザーとユダ。とその時、その会合の場にリュウガの軍勢が向かっているとの報せが入れられる。この世を治めうる大木を探すために訪れたリュウガは、其々の拳を見定めて戻っていった。その一連の流れを目にしたフドウは、南斗の中に走る亀裂に危機感を覚え、リハクに報告する。北斗と南斗が一体である内は大きな乱は起きない。だがラオウが立った今、いつケンシロウとユリアの身に危険が及ぶかも解らない。己達の任務を果たすため、引き続きフドウは南斗の伝承者たちを、そして他の者はケンシロウとユリアを見守るために各地へ散るのだった。 |
| 第五話 南斗大戦 | ||||||
【ストーリー】 ラオウが拳王として覇道に乗り出した数日後、ユダはそのラオウと手を結んだ。それに呼応するかのようにサウザーが聖帝として覇を唱え、混乱した南斗各派を掌握する。サウザーを止めるにはまだ軍団が纏まりきれてい今しかないと、和平派であるレイとシュウは同士を連れてサウザーのもとへ。レイの要請を受けたシン、そしてフドウもまたその戦場へと駆けつけていた。なんとかユダ、サウザーを退けたフドウは、世の急速な変化をユリアに警告するため、北斗の道場へ。フドウとの再開を喜ぶユリアは、ケンシロウを指し言った。今の私にはあの人が要るから大丈夫。フドウには私の代わりに、小さな命を守ってあげてほしいと。 |
| 第六話 光を救え | ||||||
【ストーリー】 聖帝となったサウザーは各地に兵を派遣し、子供を浚い続けていた。そんな非道な聖帝軍に対し、シュウとレイは果敢にレジスタンス活動を続けていた。そんな中、戦争孤児の村が聖帝軍の襲撃を受ける。そこは、フドウが子供達を養う村であった。アインを加えた四人で聖帝軍を追い払ったフドウは、安全の為に移住したほうが良いとレイから忠告を受ける。だがフドウは村を出る気は無かった。私は将より小さき命を守って欲しいと頼まれた。将の為に命を捧げることこそが五車星の本望であると。そのフドウの想いを聞いたシュウは、自らも同じように小さき者達のために闘い続けることを約束するのだった。そしてフドウはケンシロウと出会うその時まで、村と子供達を見事に守り抜いたのであった。 |
