真・北斗無双
幻闘編 サウザーの章
| 第一話 道場破り抹殺 | ||||||
【ストーリー】 最終戦争の予兆が見え始めた頃、南斗鳳凰拳の伝承者となったサウザーは、南斗聖拳の拳士達を前に宣言した。極星はひとつであるという事を世に知らしめなければならない。そのためにも他流の道場破りは皆殺しにする―――。シュウは、その余りの過激さに南斗の未来を危惧するが、サウザーには確信があった。最終戦争は必ず起こる。その後にものを言うのは力であるということを。宣言通り、訪れた道場破りたちを一片の情けもかけずに抹殺し、その死体を大衆に晒すことで、南斗の名を恐怖の対象へと変えていくサウザー。だがそれに唯一恐れを抱かなかったのが、ラオウであった。ラオウが連れて来た少年・ケンシロウは、負ければ死を意味する南斗十人組手を順当に勝ち抜いていく。このままでは南斗が舐められると考えたサウザーは、自ら十人目として立とうとするが、それより早く名乗りを上げたのは、シュウであった。ケンシロウに無限の可能性をみたシュウは、自らの目を代償に、ケンシロウの命を救うのであった。 |
| 第二話 南北乱れる時 | ||||||
【ストーリー】 最終戦争が起こる前、南斗六聖拳の伝承者が全て決まった頃・・・。慈母星の使いとしてサウザーのもとにフドウが訪れた。慈母星本人が挨拶に来ない事に苛立ちながらも、サウザーはそのフドウを連れ、北斗の道場へ。伝承者が決まった事の挨拶との建前のもと、ラオウに他流試合を要求するサウザーであったが、ラオウはこれをすんなりと承諾。ラオウとサウザーが互いに腹の探りあいを目論む中、シンもまたケンシロウへの対抗心を燃やしていた。このままでは将・ユリアの思い人であるケンシロウの身が危ない。そう考えたフドウは、シュレン・ヒューイの協力を得て、ケンとシンを別の会場にするよう画策する。試合は、不死身の肉体を持つサウザーが、ジャギ、トキ、ラオウを倒し、南斗に勝利を齎した。北斗の連中が自らに勝てぬことを確信し、帰路につくサウザー。そんな彼にとって今一番邪魔な存在、それは謎多き存在である慈母星であった。そしてこれを機にサウザーは、南斗の不穏分子に対する締め付けを強化していくことになるのだった。 |
| 第三話 妖星粛清 | ||||||
【ストーリー】 サウザーと謁見したユダは、顔を合わせるなり臣下の礼をとった。俺は南斗の中の覇権を目指す者達を纏め上げ、この世に乱を起こす。そして貴方の下につくとサウザーに誓うユダ。だがサウザーは、ユダがそれと同じ事をラオウにも言っていた事を知っていた。姑息なユダを粛清せんと拳を振るうサウザーに、ユダは返す。俺がラオウと手を組んだのは策・・・・それを見抜けぬ貴方ではないはずだと。己が配下に付けた南斗の者達と共にラオウの下へと馳せ参じたとき、油断したその寝首をかく。そのユダの提案を、サウザーはあえて受けた。己が覇を唱えるべき時代・・・乱世をもたらすために。 |
| 第四話 天狼の襲撃 | ||||||
【ストーリー】 世界は核の炎に包まれ、暴力が支配する世界となった。その乱世に覇を唱えんとラオウが動き出したのと同時に、南斗六聖拳の面々も、今後の対応を協議するため一堂に会していた。レイとシュウが平和を唱える一方、密かに何かを企むサウザーとユダ。とその時、その会合の場にリュウガの軍勢が向かっているとの報せが入れられる。この世を治めうる大木を探すために訪れたリュウガは、其々の拳を見定めて戻っていった。その日の出来事を目にしたフドウは、南斗の中に走る亀裂に危機感を覚えるのだった。戦後、サウザーとユダは作戦を実行に移す。ユダが23派を率いてラオウへと走り、サウザーは聖帝として立つ。世はますます乱世へと向かいつつあった。だがそれを止めようとする者達もいた。和平を唱えるシュウとレイが、サウザーに挑む・・・・ |
| 第五話 覇者への一歩 | ||||||
【ストーリー】 ラオウが拳王として覇道に乗り出した数日後、ユダはそのラオウと手を結んだ。それに呼応するかのようにサウザーが聖帝として覇を唱え、混乱した南斗各派を掌握する。サウザーを止めるにはまだ軍団が纏まりきれてい今しかないと、和平派であるレイとシュウは同士を連れてサウザーのもとへ。レイの要請を受けたシン、そしてフドウもまたその戦場へと駆けつけていた。しかし南斗最強を誇るサウザーの前では、彼らの力も通用しなかった。戦後、城へと忍び込み、なんとかサウザーを説得しようとするシュウであったが、その野望がやはり止められなかった。アジトへ戻ったシュウは、息子であるシバに告げる。サウザーの行動の裏には、師への愛が在る。それを知る私にはサウザーを倒すことは出来ない。それを成すことが出来るのは、真に愛を持つ者・・・・ケンシロウしかいないのだと。 |
| 第六話 降伏か死か | ||||||
【ストーリー】 サウザーは自ら各地に遠征し、征服を始めた。圧倒的な力を見せつけ、何人の反逆も許さぬために。その手始めとして選ばれたのは、天帝の村であった。ラオウが制圧を諦めたその村を自らが支配することで、違いを見せ付けようと考えたのである。義足となったファルコを圧倒したサウザーは、ファルコが情ゆえに脚を失い、そして今己の前に屈服していることを嘲笑う。しかしファルコは、自らが脚を失ったその理由に後悔は無かった。そんなファルコにサウザー突きつけてきたのは、天帝、そして元斗の名を奪うことであった。聖帝が生きている限り天帝が世に出ることは許さぬ。服従した者としてひっそりとして暮らせ。村人達の為・・・・ラオウの時に続き、ファルコにはまたもその条件を飲むしか選択肢は無かった。そしてサウザーは、その勢いのままにラオウとの決戦へと向かうのであった。 |
| 第七話 天を賭けて | ||||||
【ストーリー】 ラオウの領土へと攻め込み、立ち塞がるリュウガを蹴散らしたサウザーは、遂にラオウとの頂上決戦に臨む。帝王の体によってラオウの北斗神拳を無力化したその戦いは激しい肉弾戦となったが、互いに決定打を欠いていた。このままでは共倒れになる。そう判断した両者は、一時的に休戦を決める。サウザーは言った。お前がケンシロウを十人組手に挑戦させたのは、恐怖による統治は難しいと考えた故・・・・。ケンの才気を見極め、己の後を託そうと思ったからだろうと。サウザーはそのラオウの思いを甘いと笑う。彼には一片の愛も情も無く、その存在を憎んでいたのだった。その別れ際、ラオウが漏らした「もうひとつの天」という言葉がひっかかったサウザーは、調査によりその言葉の意味を知る。海を渡った先の国に、北斗神拳の源流となる拳法があるということを。それを知った瞬間、既にサウザーの視線は、その国へと向けられていた。 |
| 第八話 聖帝渡海 | ||||||
【ストーリー】 海を渡り、遂に修羅の国への上陸を果たしたサウザーであったが、その強さは修羅達を持ってしても止められなかった。名も無き修羅、アフル、カイゼル、そして羅将であるハン、ヒョウ・・・・遂には秘孔の効かぬ体の前によってカイオウにも勝利を収める。完全勝利を収め、本国に凱旋したサウザーは悟った。敵は全て下郎・・・・もはやこの世に自分に匹敵する相手など居ないことを。そうしてサウザーは、巨大な墓の建設に乗り出した。それが完成したときこそが己の覇道が成る時だと信じて。だがその聖帝十字陵は結局完成することは無かった。愛を否定したサウザーは、愛のために戦うケンシロウに敗北することになるのだった。 |
