第一話 屈辱の日 | ||||||
【ストーリー】 ある日の南斗の修練場。そこには、華麗な技を披露するレイの姿があった。その姿に思わず見惚れてしまったユダは、いつか必ずレイに復讐する事を誓い、自らの血で血化粧を施す。その後、レイとユダはタッグを組み、実戦形式の修行を完遂。そこに現れたのは、兄レイの汗を拭うために駆けつけたアイリであった。仲睦まじい兄妹のやりとりを見て皆が顔を綻ばせる中、ユダだけは、ある復讐の筋書きを描くのであった。 |
第二話 乱を呼ぶ闘気 | ||||||
【ストーリー】 瞑想するラオウに、ユダが近付く。天を目指すラオウの手伝いがしたい。それを成せる環境を作り出すために俺は乱を起こす。そのユダの言葉を確かめんと拳を打ち込むラオウであったが、レイへの憎しみによる執念によって、ユダはその剛拳を受けきって見せた。俺はサウザーに対し覇者になるよう煽る。そして立った時、俺はラオウの下につく。激怒したサウザーによって北斗対南斗の構図が生まれ、乱世の出来上がり・・・。そう言って気を失ったユダを、ラオウは道場の外に放り投げて言った。期待せずに待つ―――。 |
第三話 乱への一手 | ||||||
【ストーリー】 サウザーと謁見したユダは、顔を合わせるなり臣下の礼をとった。俺は南斗の中の覇権を目指す者達を纏め上げ、この世に乱を起こす。そして貴方の下につく。そう誓うユダであったが、サウザーはユダがそれと同じ事をラオウにも言っていた事を知っていた。姑息なユダを粛清せんと拳を振るうサウザーに、ユダは返す。俺がラオウと手を組んだのは策・・・・それを見抜けぬ貴方ではないはずだと。己が配下に付けた南斗の者達と共にラオウの下へと馳せ参じたとき、油断したその寝首をかく。そのユダの提案を、サウザーはあえて受けた。己が覇を唱えるべき時代・・・乱世をもたらすために。 |
第四話 天狼の襲撃 | ||||||
【ストーリー】 世界は核の炎に包まれ、暴力が支配する世界となった。その乱世に覇を唱えんとラオウが動き出したのと同時に、南斗六聖拳の面々も、今後の対応を協議するため一堂に会していた。レイとシュウが平和を唱える一方、密かに何かを企むサウザーとユダ。とその時、その会合の場にリュウガの軍勢が向かっているとの報せが入れられる。この世を治めうる大木を探すために訪れたリュウガは、其々の拳を見定めて戻っていった。それを見たフドウは、南斗の中に走る亀裂に危機感を覚えるのだった。戦後、ユダはシンに近付き言った。北斗神拳は末弟のケンシロウが伝承者となり、奴はユリアをも手に入れたらしいと。シンの中に眠るユリアへの想い。ユダにとってはそれもまた乱を起こすための種のひとつなのであった。 |
第五話 アイリ略奪 | ||||||
【ストーリー】 ジャギがレイの妹のアイリを浚ったとの情報を得たユダは、高く売りつけようとするジャギの声を無視し、強引にアイリを奪い取ろうとする。必死に抵抗するも、ユダのまえに敗北したジャギは、捨て台詞を残して逃げ去っていった。アイリの存在、それはユダがレイの醜く歪んだ顔を見る為の切り札であった。 |
第六話 美しき女 | ||||||
【ストーリー】 ラオウもサウザーも己の掌の上。そしてアイリをも手に入れたことで、レイを地獄に誘う準備は出来た。全てが順調なユダは、次の目的である美女狩りに没頭する。そんな中、マミヤなる美しい女がいるとの噂を聞いたユダは、自ら村へと乗り込みその身柄を確保する。全てを手に入れた今、俺はこの隆盛を奴に見せ付けたい。ユダはアイリが自らのもとにいるという噂をレイに流すよう部下に命じる。同時に、ジャギもまたこの城へと誘い込むのだった。 |
第七話 雪辱の日 | ||||||
【ストーリー】 狙い通り、レイがユダの居城へと現れた。シュウ、アインといった余計な者達を片付けたユダは、アイリはここだとレイを挑発し、そして跪かせる。命を奪いたければ奪え。だが一目アイリに会わせて欲しい。そう懇願するレイだが、その時ユダの部下が報せをもってきた。胸に七つの傷を持つ男にアイリを奪われた―――と。絶望に打ちひしがれるレイに、ユダは言った。お前はただ妹を求め彷徨い、人の心を失い悪党に成り下がる。南斗水鳥拳は地に落ち、残虐拳として人々より恐れられる。薄汚れた水鳥のように生き恥を晒し続けるがいいと。身も心もボロボロになったレイをユダは荒野に放り出した。だがそれでもまだユダの復讐は半ばであった。奴が絶望のどん底に落ちたときに止めを刺してやる。しかし、その野望はかなわなかった。再会を果たしたとき、ユダは蘇ったレイの美しさの前に敗れることになるのだった。 |