真・北斗無双
幻闘編 ケンシロウの章
| 第一話 宿敵なき戦い | ||||||
【ストーリー】 サウザーの提案をラオウが受けたことにより、北斗と南斗の対抗戦が行われることとなった。ケンシロウはジャギと共に格下組の試合へと臨み、ヒューイ、シュレンを撃破する。だがその時、この試合会場にはいないはずのシンが現れた。ユリアの愛を射止めたケンシロウに嫉妬するシンは、自らの強さをユリアにみせつけることでその愛を得ようとしたのだ。そんなシンの思惑を知るジャギは、シンに止めをささなかったケンの甘さを指摘すると共に、拳を学ぶ身でありながら女に現を抜かすケンシロウを詰るのであった。 |
| 第二話 運命の女 | ||||||
【ストーリー】 フドウとリュウケンが話し合った結果、北斗道場にユリアが迎え入れられ、北斗四兄弟は彼女の警護を命じられた。この場所はユリアにとって、己がケン達と出会い感情を取り戻すこととなった思い出の場所。だが昔も今も男達が孤独に拳の道を邁進している事に憂いを感じるユリアであったが、ケンはその日々の中にも、友や兄の背が俺に語りかけてくれている事に充実を感じていた。そんなある夜、ユリアの命を狙う暗殺者たちが道場内に攻め込んできた。彼らは南斗の極星から差し向けられた刺客たちであった。ユリアの身に危険が及んでいるからこそ、リュウケンはこの道場に彼女を迎え入れたのである。なんとか彼女を守り抜いた一同であったが、ジャギの怒りは収まらなかった。ケンシロウとユリア、お前たち二人の存在が北斗と南斗を滅茶苦茶にしている―――。その言葉に少なからず傷を負うケンシロウであったが、そんなケンにトキは語った。愛を手にした者の生こそ最も過酷なのだと。 |
| 第三話 暗殺拳とは | ||||||
【ストーリー】 次代の北斗神拳伝承者を決める日は近い。リュウケンは四兄弟に暗殺拳の意味を問うため、実戦形式の試合をさせることに。ケンシロウにだけは負けまいと武器を用意するジャギ。己も候補の一人でありながらトキが伝承者になると信じて疑わぬケンシロウ。様々な思いが交錯する中で行われた勝負は、ケンシロウの3人抜という結果に終わる。だが結果が発表されるその日を待たずして、世界は最終戦争へと突入。トキは死の灰を浴びて伝承者への道を絶たれてしまう。後日、リュウケンが告げた次期伝承者はケンシロウであった。お前に孤独に耐え、誓いを果たす覚悟があるか。そう問う師父に対し、ケンシロウは答えた。自分は孤独ではない。越えるべき兄たちの背中が俺を呼んでいると。 |
| 第四話 ユリア強奪 | ||||||
【ストーリー】 ケンシロウが伝承者となったことに憤怒したジャギは、辞退を求め、執拗に拳を振り上げる。怒れるケンはジャギに北斗百裂拳を叩き込み、北斗八悶九断でトドメを刺そうとするが―――、ケンシロウはまだ兄を殺せる非常さは持ちえてはいなかった。その後、師父リュウケンが死亡したのを期に、兄弟たちはそれぞれの道へと歩み始めた。だがトキとケンの旅立ちが目前に控えたその時、拳王として覇道を行くラオウが、軍を率いて北斗道場へと襲来した。ユリアを我が物にせんとするラオウを、二人がかりで制止しようとするケンとトキ。その兄弟たちの争いを涙ながらに制止したのはユリアであった。俺は天をつかんだ後にもう一度ユリアを迎えに来る。その時までユリアを失うことは許さん。ラオウはそうケンシロウに言い残し、去っていった。 |
| 第五話 執念の牙 | ||||||
【ストーリー】 トキの旅立ちを見送った後、ケンシロウもユリアも二人で旅立ちの時を迎えようとしていた。だがその行く手に立ち塞がったのはシンであった。ユリアを力で我が物にしようとするシンをケンは実力で押し返すが、背を向けたその瞬間、背後からシンの不意打ちを受けてしまう。その甘さがある限り貴様は俺には勝てない。そう言ってシンはケンの胸に七つの傷をつけ、ユリアを連れ去ったのであった。自分への怒り、ユリアへの想い、さまざまな感情が渦巻く中で、ケンシロウは気付いた。人は皆孤独、愛を求めているのだということを。愛を取り戻さねばならない。命を賭し、非情を纏ってでも、ラオウとの誓いを果たさねばならない。彼方に、越えねばならぬ強敵たちの背が見えた時、ケンシロウはもう孤独ではなかった。 |
| 第六話 新時代の敵 | ||||||
【ストーリー】 永き旅の中で拳を磨き続けたケンシロウは、遂にラオウとの誓いを果たし、ユリアと山奥の村で暮らしていた。だがその平和を打ち壊すように、ジャスクとシーノ率いる天帝軍が村を襲撃する。ケンシロウの活躍で敵は追い払われたが、その後を次いで現れたのはシャチという名の青年であった。シャチの挑戦を退けたケンであったが、その男の目に、彼を待つ女の姿を見たケンは、その命を奪うことは無かった。全ての敵を片付け、ケンがユリアの元へと戻ったとき、彼女の命は尽きようとしていた。愛することの喜びも失うことの悲しみも全て知る貴方なら、愛する人全てを幸せにすることができる。その言葉にケンに頷いた時、ユリアは微笑を浮かべながら旅立ったのであった。多くの強敵の顔を思い描きながら黒王号を駆るケン。その道は、リンとバットのもとへと続いていた。 |
