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北斗無双




幻闘編ストーリー
シンの章




第1話 愛を守るために


ユリア
「ケ、ケン・・・・・・」

シン
「連れて行け」

フドウ
「シン様!」

シン
「早く行けい
ユリアが死んだとなればラオウも追うまい」

フドウ
「シ・・・・・・シン様
あ、貴方は敢えてユリア殺しの悪名を」

シン
「生かせよ
いずれ、俺かケンシロウ・・・・・・
どちらかが再びユリアの前に・・・・・・
その時まで決して死なすでないぞ!」



ケンシロウを倒し、その婚約者・ユリアを奪ったシン
だが、拳王・ラオウがユリアを狙っていると聞いた彼は
南斗の五車星・フドウにユリアを託した



ハート
「KING、以前話していた占い師をお連れしましたよ」

シン
「・・・・・・通せ」

謎の女
「これは美しい人形ですね・・・・・・」

シン
「余計なものを見るな
貴様は俺の運命だけを見ればいい」

謎の女
「・・・・・・」

シン
「貴様の占いはよく当たるらしいな・・・・・・
さあ、俺の運命を教えてくれ」

謎の女
「貴方は・・・・・・この美しい人形の前で死ぬでしょう
死の使者は、ケンシロウ」

シン
「・・・・・・貴様・・・・・・」

謎の女
「ケンシロウは貴方に教えられた執念を怒りに代えて
乱世を生き抜いています
今の貴方ではケンシロウには勝てないでしょう」

シン
「・・・・・・」




ハート
「KING? 占いは終わったのですか?
あの者はどこへ・・・・・・?」

シン
「ハート・・・・・・俺はユリアを五車星のフドウに託した
ユリアを求める恐怖の暴凶星・ラオウを恐れてな
ユリアが死んだとなれば・・・・・・ラオウも追うまい
・・・・・・しかし、俺はいつまでラオウの影に怯えればいい?
いつになったらユリアを守れる力を得られる?
力が、力が圧倒的に足りぬ!」

KING兵
「き、KING!
ユリア様の行方を嗅ぎまわる連中を発見しました!
いかがなさいますか?」

シン
「ユリアが生きていることは、誰にも知られてはならぬ
フドウにユリアを託した意味がなくなる・・・・・・
そいつらの口は塞がねばなるまい・・・・・・
ハート、出撃の準備をしろ」

ハート
「かしこまりました、KING」




目の前に現れたフードの占い師は 敗北を告げた

暴凶星・ラオウの手から守るため

ひそかにユリアを南斗の五車星に預けたシン

彼は居城・サザンクロスで陰鬱な日々を過ごしていた

そんなとき、慰めで呼んだ占い師に

やがて現れるケンシロウに敗れる未来を告げられる

欲しい 力が

足りぬ 力が

ユリアを守る力が

ラオウを超える力が

ケンシロウを倒す力が

ユリアへの愛を求めるがゆえに力に固執する

それは愛に殉じる男の悲しい性

それは殉星の男の逃れられぬ定め


― 戦闘開始 ―



シン
「今はまだ、ユリアの生存を
ラオウに知られるわけにはいかん・・・・・・
相手が誰であろうと、ユリアを付け狙う奴は
この俺が直々に始末してやる!」

シン
「行くぞ! 遮二無二突き進め!」

ハート
「さあ、皆さん、やっておしまいなさい!」


敵援軍到着


ハート
「ヌググ・・・・・・これはまたいきのいい獲物ですね」

シン
「なんだと・・・・・・ハートが苦戦しているのか
急がねばなるまい・・・・・・」

ハートを救出

ハート
「助けていただき光栄です」


ジュウザが出現

シン
「貴様、なぜユリアの行方を嗅ぎ回る!」

ジュウザ
「オレは雲・・・・・・雲ゆえの気まぐれだ
愛に生きる女を助けたくなったのさ」


ジュウザを撃破

マミヤ
「ジュウザ、後は私たちに任せて!」


マミヤと対決

シン
「あの女・・・・・・ユリアに似ている」

シン
「女、なぜユリアを追う!」

マミヤ
「ケンの望みを叶えてあげたいだけ・・・・・・
教えて、ユリアさんはどこに!」

シン
「ケンだと・・・・・・? ケンシロウのことか!」

シン
「ケンシロウ程度の力ではユリアは守れん
力なき者は、大人しくしていることだ!」

マミヤ
「力がすべてではないわ!
愛とは、そういうものではない!」

シン
「お前はケンシロウを愛しているのだろう
ならば、ユリアなど邪魔なだけではないか」

マミヤ
「私はケンの願いを叶えたいだけ・・・・・・
貴方は知っているの? ユリアさんの願いを」


マミヤを撃破。

シン
「願い? くだらんな、知る必要も無い
力さえあれば、ユリアは俺のものになる
報われぬ愛ならば、俺はいらん!
俺はさらに力をつけ、すべてを手に入れる!」


― 戦闘終了 ―


シン
「・・・・・・ケンシロウはやはり生きているようだ・・・・・・
そして、ユリアを追っている・・・・・・
ユリアを早急に取り戻さねばなるまい
フドウたちに任せていてはいずれユリアは
ケンシロウかラオウに・・・・・・!
させぬ! 断じて許さぬ!
ユリアは俺の手で守ってみせる!」

ハート
「KING・・・・・・
サウザーからの使者が参りました
南斗の将星・サウザー
ラオウ率いる拳王軍と互角に渡り合う聖帝・・・・・・
いったいKINGに何の用なのでしょうか」


シン
「・・・・・・これは好機か・・・・・・
奴の側にいれば、力が手に入るかもしれぬ
ユリアを守る力、ラオウを倒す力か・・・・・・
サウザーからの使者、丁重にもてなせ!」



第2話 力への欲求!



シン
「サウザー、これからは俺の力を存分に使ってくれ」

サウザー
「南斗六聖拳の一人、殉星のシン・・・・・・
貴様も将星の光に導かれ、やって来たか」

シン
「世は聖帝軍に傾きつつある・・・・・・
帝王に逆らう者は、愚か者か北斗の連中だけだ」

サウザー「うむ・・・・・・ならば、聖帝流の歓迎をしてやろう
盛大な野盗狩りに招待してやる・・・・・・」




サウザー
「獲物は牙一族とZ
数は揃っているが、しょせんはザコの群れだ
奴らをその巣穴ごと抹殺する
聖帝軍に逆らう愚を世に知らしめるのだ」

シン
「それにしても・・・・・・この兵力に、この陣容・・・・・・
野盗狩りにしては大仰ではないか?」

サウザー
「強者、弱者など関係ない
帝王に逆らう者は等しく処刑せねばならぬ
すべてを叩き消し、すべてをねじ伏せる
完膚なきまでに刈り尽くす!
後に残るは・・・・・・帝王に対する忠誠と畏怖!」

シン
「あの自信を生み出す絶大な権力・・・・・・
まさに俺が求めていたもの・・・・・・
フフ・・・・・・南斗六星の帝王の力、必ず奪ってみせる・・・・・・」




世はラオウ率いる拳王軍と

サウザー率いる聖帝軍に二分されていた

力を求めるシンはサウザーに接近

機を見てその兵力を奪おうとする

力も、愛も 希望も 奪った者が勝者となる

勢力拡大を続けるサウザーの下で

シンは内心ほくそ笑んでいた

天下の情勢など眼中にない

ユリアの愛を求められるだけの力 彼にとってはそれこそが天

彼の執念が通じたのか

サウザーの力を奪う絶好の機会が訪れる


― 戦闘開始 ―




サウザー
「シン、お前の力が見たい
この程度の野盗ならば、わけもあるまい?」

シン
「サウザーめ・・・・・・力攻めに己の軍は使わぬ気か
ならばその魂胆を逆に利用してやろう
戦場にいるすべての者に俺の力を見せ付け
俺に従わせてやるわ!」

サウザー
「シン、お前には敵を引き付けておいてもらう
俺は村に奇襲をかける、ハートを借りるぞ」

ハート
「ブヒヒ・・・・・・KING、ご武運を祈ってますよ」





シン
「野盗どもの首領は、この村の中か・・・・・・」

ハート
「サウザー様、こちらです
ここを抜ければ村の中に出られるはずですよ」

暴徒
「ヒッヒッヒ、KINGか・・・・・・
俺たちを敵に回して生きて帰れると思うな」

牙一族
「Zと牙一族、二大組織が手を組んだ今
俺たちに敵う者など、この世にはいねえ!」

シン
「フッフッフ、そうでなくてはつまらん
使えそうなら俺の戦力にしてやろう」



ハート
「ここを出れば村のはずです」

牙一族
「バカめ、袋の鼠だーっ!」

シン
「サウザーめ、敵のくだらぬ罠にかかったか
俺の力を見せ付けるいい機会だ」


ハートとサウザーを救出

憲兵
「あれがシン様の力・・・・・・
もしやサウザー様より強いのでは・・・・・・」



敵将
「敵をうまくおびきよせたみてえだなあ
ヒッヒッヒ、牙大王の言ったとおりだぜ!
突入しろーッ!
奴らのド肝を抜いてやれーっ!」

シュウ
「貴様ら、村の者に手を出すな!」

シン
「お前は仁星のシュウ・・・・・・
そうか、ここはお前の村だったか」

シュウ
「村を、救いにきてくれたのか・・・・・・?」

シン
「サウザーの野盗潰しに付き合っているまでだ」



ジード
「牙の親父よ、貴様の策が当たったようだな」

牙大王
「ふっふっふ、ワシは頭がいいからな」

敵本隊、シュウの村を包囲

シン
「くだらぬ罠よ、死人が増えるだけだ」


ジードを撃破

暴徒
「じ、ジードがやられたあ!」

牙大王
「ぬうう・・・・・・侮れぬ男よ」



牙大王を撃破

牙大王
「一族の血を絶やすわけにはいかぬ・・・・・・
従ってやるから、許してくれぬか」

ジード
「オ、オレたちもだ! アンタの命令なら
何でも聞く、だから助けてくれ!」

シン
「フフフ・・・・・・拒みはせぬ、ついてくるがいい」



― 戦闘終了 ―



牙大王
「牙一族がここまで圧倒されるとは・・・・・・
さすがはKING・・・・・・ワシらの力、存分に使えい」

聖帝軍兵士
「あんな少ない兵で野盗の大軍を打ち破っちまうとは・・・・・・
シン様! あんたこそ、俺たちのボスだ!」

サウザー
「ほう・・・・・・うまくやったものだな、シン
野盗だけでなく俺の配下をもたらし込むとは」

シン
「フ・・・・・・さすがに聖帝の言は正しい
聖帝軍にふさわしき戦いをしたら・・・・・・ご覧の通り
野盗も兵も俺に忠誠を誓ったわ」

サウザー
「貴様・・・・・・」

シン
「案ずるな、将星と争うほど愚かではない
この兵力、少しの間だけ貸してもらおう
あの心を取り戻し、守るためにな・・・・・・」



第3話 愛は奪えぬ!



ユダ
「殉星のシン、見事な軍勢を作り上げたものだ
この威容、南斗の将にふさわしい・・・・・・」

シン
「貴様はユダ・・・・・・何の用だ」

ユダ
「フフ・・・・・・力を欲するお前の手助けをしようと思ってな
俺の知略があれば、お前の星はより強く輝く」

シン
「・・・・・・俺は力を得られるのであれば
毒すらも飲み込む覚悟をしている
俺のために、貴様にも働いてもらおう」

ユダ
「フフフ・・・・・・」




ユダ
「シン・・・・・・見ろ、あの軍勢だ」

シン
「なるほど、戦意は高そうだな」

ユダ
「瞬く間にこの村一帯に勢力を拡大した連中だ
奴らを組み込めば、お前の軍はさらに強くなるだろう」

シン
「北斗の連中ではないようだが・・・・・・
率いる将の名は?」

ユダ
「フフ、シン・・・・・・そんなことは重要ではあるまい
奴らを取り込めば力を得られる、それで十分であろう?」

シン
「そうだ・・・・・・」

ユダ
「お前の望みは力を得ること・・・・・・
ラオウ、サウザーすらをも凌駕する力を・・・・・・違うか?」

シン
「そうだ!」

ユダ
「さあ、殉星のシンよ、戦場に輝け!
敵を真紅に染め、その力を存分に奪うのだ!」

シン
「この戦いに勝てば・・・・・・俺は愛すらも奪える!」




時代は 力への執念を見せるシンに味方した

サウザーの兵力を奪い、シンは大きな力を得た

そんな彼の下に、南斗六聖拳の一人・ユダが接近する

愛に飢えた殉星・シンの力と妖星・ユダの知略が

シンの軍勢を更に大きく、強くした

もうすぐ ラオウからユリアを守れる力を得る

もうすぐ ユリアとともに歩める力を得られる

やがて訪れるであろう悲願達成のときをシンは思い描いていた

奪えばすべてがかなう、奪えばすべてが手に入る

この道は間違っていない

そう思っていた

あの衝撃の再開を果たすまでは


― 戦闘開始 ―



シン
「こいつらか・・・・・・北斗の軍のほかに
我らに刃向かう勢力があろうとはな」

憲兵
「サウザーの軍勢が攻めてきたぞーっ!
急ぎ、フドウ様に報告を!」

シン
「フドウだと・・・・・・もしや南斗五車星の軍か!
ならば、ここにユリアが!」

敵将
「我らが将、永遠の光のため、
命に代えても、ここは通さん!」

シン
「そうか、ならば貴様らの身命を賭して
俺を止めてみせろ!」



シン
「弱い・・・・・・こやつらには執念が欠けている
それではユリアを守り抜けん!」

ユダ
「かかれ! 五車星の者どもを粉砕しろ!
フッフッフ・・・・・・南斗の正統血統を奪えば
聖帝の天下は揺るぎないものになる」


ユダと合流

ユダ
「クク・・・・・・敵が誰なのか見抜いたようだな
安心しろ、ユリアは俺が奪ってやる」

シン
「邪魔だ!
もしユリアに手を出せば・・・・・・殺す!」

フドウ
「殉星のシン・・・・・・妖星に惑わされたか
ユリア様を逃がさねば・・・・・・」

シン
「フドウめ、ユリアを連れ出すつもりか!
待っていろ、ユリア・・・・・・今、会いに行く」



ジュウザ出現

ジュウザ
「おっと、ここは通さないぜ」

シン
「貴様らにユリアを守り抜く力はない!
だが、俺にはある・・・・・・ユリアは俺が守る!」

ジュウザ
「で、また力づくでユリアを奪おうってのか
させるかよ!」


ジュウザを撃破
フドウに追いつく

フドウ
「シン様、ユリア様は我ら五車星が
お守りすると申し上げたはず・・・・・・!」

シン
「俺は強くなった!
ラオウにも負けぬ! サウザーにも負けぬ!
ユリアに相応しい男は、俺なのだ!」


フドウを撃破。ユリアを発見

ユリア
「シン・・・・・・」

シン
「ユリア! お前を守る力があるのは俺だけだ!
さあ、俺の下へ来い!」

ユリア
「力が支配する世界に未来への希望はない
貴方は間違っている・・・・・・さようなら」

シン
「ま、待ってくれ、ユリア! なぜだ・・・・・・
何が俺に足りぬのだ!」


― 戦闘終了 ―


ユダ
「ユリアを逃がしてしまったか・・・・・・
南斗の正統血統の品人望は、我が知略に不可欠だったのだが」

シン
「ユリア・・・・・・俺はいったい・・・・・・」

ユダ
「まあいい、俺には切り札がある
あの女を使えば、ユリアを得たのと同じ・・・・・・
北斗との戦いも有利に運べよう」

シン
「俺には力がある・・・・・・お前を守る力が・・・・・・」

ユダ
「それに・・・・・・シンのおかげで多くの兵力が集まった・・・・・・
フフフ・・・・・・力に固執するものは操るのもたやすい・・・・・・」

シン
「ユリア・・・・・・俺は何をすればいい・・・・・・」

ユダ
「さて、ユリアが北斗の手に落ちる前に決着をつけねば
シン、サウザーの下に戻るぞ!
北斗が地に落ちる瞬間を貴様にも見せてやろう!」

シン
「ユリア・・・・・・なぜだ・・・・・・!」



第4話 喪失の果てに



マミヤ
「ユダ・・・・・・何を企んでいるの・・・・・・」

ユダ
「マミヤ・・・・・・
貴様にはこれから南斗の慈母星になってもらう」

マミヤ
「えっ?」

ユダ
「クク・・・・・・この乱世において慈母星の人望は絶大!
幸運なことに貴様は慈母星に似ている
これを利用しない手はない
偽りの慈母星には兵や民が群がろう
世のすべてが南斗につけば、北斗など敵ではない
この妖星の知略は・・・・・・天の命運すらも握るのだ!
戦乱の終結に一役買えるのだ
貴様も鼻が高いだろう? ファハハハハ!」

マミヤ
「くっ・・・・・・」




マミヤ
「もうすぐ北斗との戦いが・・・・・・始まってしまう・・・・・・
慈母星として、ケンと戦わなければならないなんて・・・・・・
シン・・・・・・サウザーの天下では皆が苦しむだけ
お願い、貴方だけでも力を貸して!
私だけではサウザーやユダには逆らえない!」

シン
「思えば・・・・・・貴様と俺とは似ているのかもしれぬな
愛する者と戦い、愛する者の心を失う・・・・・・」

マミヤ
「シン・・・・・・それは違う・・・・・・
私はケンが幸せなら、みんなが幸せならそれでいい
それ以上のものは求めない!」

シン
「愛する者からの言葉も、笑顔も、心も・・・・・・
何も得ずに生きられるというのか?
できんな! そんな生き方は俺にはできん!
見ていろ! 俺はこの決戦に勝ってみせる!
ユリアの願いを叶えてみせる!
世が一つになれば、ユリアは俺の所に帰ってくる!
必ずだ!」

マミヤ
「シン・・・・・・」




それは大地が抜けたような感覚だった

力を得た

ユリアを守る力を得た

なのになぜ

茫然自失のシンをよそに、ユダは冷静に策をめぐらす

逃亡中のマミヤを捕らえたユダは

彼女を南斗正統血統に仕立てる

その人望によって戦力を集め 北斗との戦いを有利に運ぼうとした

天を南斗と二分する北斗を倒せば 戦いは終わる・・・・・・

自分の手で乱世を終わらせれば きっとわかってくれるはず

我に返ったシンは ラオウ率いる北斗軍との決戦に臨む

ユリアは平和を愛していた

ユリアは平和を渇望していた

だから この道は間違っていない

今度こそ 間違っていない・・・・・・


― 戦闘開始 ―


サウザー
「南斗最後の将も俺の手に落ちた
あとは北斗を滅ぼすのみ・・・・・・フハハハハ!」

シン
「北斗軍を粉砕し、乱世を終わらせる・・・・・・
ユリアを取り戻すにはそれしかない!」



シン
「レイ、お前は何故戦う
よもやサウザーのためなどではあるまい」

レイ
「愛する者を救うため・・・・・・そのためなら
俺の命など、どうなっても構わん」

シン
「フ、それがお前の愛、か・・・・・・」



レイ
「なんだ・・・・・・?
マミヤがいるエリアの門が開いたぞ!」

ジャギ
「ヒハハハハー! 南斗の慈母星はあそこだ!
殴りこんで、ぶち殺せーっ!」

レイ
「マミヤが危ない!」

シン
「敵をおびき寄せる罠・・・・・・
ユダの考えそうなことだ」


ジャギを撃破

ユダ
「おい、何を勝手なことをしている!
せっかくの巧妙な罠が水の泡ではないか!」

シン
「この戦いは、すべてユリアのため・・・・・・
ユリア・・・・・・お前はどこにいるんだ・・・・・・」


ケンシロウ出現

サウザー
「レイ、ケンシロウを殺せ!
貴様に選択の余地はない!」

レイ
「くっ・・・・・・わかっている!」

マミヤ
「レイ・・・・・・」




ケンシロウ
「レイ、俺はお前とは戦いたくない」

レイ
「それは俺とて同じこと・・・・・・だが!
俺はお前を倒さねばならん!」


ケンシロウと対決

シン
「久しぶりだな、ケンシロウ
ここで決着をつけてやる!」

ケンシロウ
「いいだろう・・・・・・来い!」


ケンシロウを撃破

シン
「乱世の終焉こそがユリアの望みのはず・・・・・・
俺がこの戦いにさえ勝てば・・・・・・」


トキ出現

トキ
「人々の未来を光あるものにするため・・・・・・
この戦いで、サウザーを倒す!」

ユダ
「フッフッフ! トキ、貴様に逃げ場は無い!」


トキと対決

シン
「貴様にもラオウにも死んでもらう
ユリアのため、俺が乱世を終わらせるのだ!」

トキ
「ユリアのため? ユリアを取り戻したい
自分のためではないのか
本当の愛とは、見返りを求めぬもの
それがわからぬ限り、ユリアは取り戻せまい」


トキを撃破

シン
「愛とは見返りを求めぬもの・・・・・・?
わからぬ・・・・・・俺には愛がわからぬ!」


ジャギ再登場

ジャギ
「キサマらはオレ様を怒らせちまった!
もう後悔しても遅いぞ! ファハハハー!」


ジャギ、核を起動させるため進軍開始
阻止するため、後を追う


ジャギ
「邪魔をするなーっ!」


ジャギを撃破

ジャギ
「ぬぐぐががーっ! シン、キキキサマぁ!
こここのままではすす済まさんぞーっ!」




ラオウ
「時は来た・・・・・・」


ラオウと対決

シン
「ラオウ・・・・・・貴様さえ倒せば・・・・・・!」

ラオウ
「愚かな男よ・・・・・・」


ラオウを撃破

サウザー
「北斗、敗れたり! 天空に輝く極星は
この聖帝サウザーの将星、ただ一つ!」

憲兵
「もう北斗に怯えることもない!
村から酒を奪ってこーい、ハッハハー!」

マミヤ
「乱世が終わろうと、民は救われない・・・・・・
これがユリアさんの望んでいたこと?」

シン
「ユリア・・・・・・会ってもう一度だけ話したい・・・・・・
どこにいるのだ・・・・・・ユリア・・・・・・」


― 戦闘終了 ―



シン
「世は一つになった・・・・・・なぜ、ユリアは現れぬ!」

マミヤ
「ユリアさんが現れるはずはないわ・・・・・・
人々はこれから恐れや不安の下、毎日を過ごす
ユリアさんが望んだものとは逆のことを
私たちはしてしまったのだから・・・・・・」

シン
「黙れ!
生きていれば必ず・・・・・・
ユリアは俺の下に現れるはずだ!
ユリア・・・・・・ユリアー!
もはや、お前は・・・・・・この世にはいないのか・・・・・・」

サウザー
「フハハハ! よくやった・・・・・・シン!
今後も南斗の世のために力を尽くすがいい
それが南斗の衛星の、そして殉星の定め!
もちろん、貴様にはしかるべき地位もやろう
他にも何か望みがあれば言ってみろ」

シン
「ならば・・・・・・サザンクロスに戻らせてくれ・・・・・・
しばらく一人で考えたい・・・・・・」

サウザー
「フフフ・・・・・・これが愛に殉じた男のなれの果てか・・・・・・
やはり愛などいらぬ・・・・・・!」



最終話 すべてを捨てて!



シン
「・・・・・・」

KING兵
「KING・・・・・・聖帝様から使者が・・・・・・」

シン
「もはや天は奴のもの
俺がすることは何もない・・・・・・」

KING兵
「しかし、KING・・・・・・
その・・・・・・使者によると、ユリア様が生きているとのこと」

シン
「なに・・・・・・?」

KING兵
「しかも・・・・・・その・・・・・・聖帝様はユリア様を・・・・・・
こ、公開処刑にすると・・・・・・」

シン
「・・・・・・聖帝十字陵だな? 救出に向かうぞ!」

KING兵
「お待ちください! KING!
世の覇者である聖帝様に逆らえば・・・・・・
南斗の将の座も・・・・・・命すらも失いますぞ!」

シン
「俺は行かねばならぬ・・・・・・
貴様らが来ぬならば、一人でも向かう!
俺はユリアを救えるのなら・・・・・・
地位や兵、そして自分の星さえもいらぬ!
どけっ!」




ここにすれ違う二人の男女がいた

シン ケンシロウの恋人ユリアを愛し 力を求める男

ユリア ケンシロウと平和を愛し 力を拒絶する女

永遠に交わることはない想い

だが 男はそれでも愛を追う

永遠に交わることはない想い

だが 男はそれでも女を助けようとする

たとえすべてを失おうとも・・・・・・

今 天を得たサウザーの手にユリアが落ちた

シンは駆ける ユリアが捕らわれている地へ

シンは駆ける ただひたすら己の想いに従って

今こそ愛に殉ずる時


― 戦闘開始 ―



シン
「ユリア・・・・・・必ずお前を助けてやる!

ケンシロウ
「シン・・・・・・」

シン
「ケンシロウ、何をしている!
ユリアを救うのだ!」

サウザー
「馬鹿な! シンが裏切っただと・・・・・・?
フ・・・・・・フハハハハ! 愚かな奴だ!
帝王への反逆は、死罪でも足りぬ!
シンを絶望の淵に追い詰めてやるわ!」


フドウ
「よし、山も動く! かかれ!」

ジャギ
「ヒ−ハハッハー! ユリアは死ぬんだよお!
きキサマらがままマヌケなせいでなあ!
絶望しながら、しししし死ぬがいいーっ!
ままずはデカいの、キサマから死ねえっ!」


ジャギと対決

ジャギ
「ユリアをサウザーに売ったのはオレ様だあ!
キサマが苦しむ顔が見たくてなああああ!」


ジャギを撃破


フドウ
「シン様!
貴方は地位も名声も捨て我が将を・・・・・・」

シン
「そんなものは、どうでもいい
俺はただ、ユリアを救いたいのだ・・・・・・」

フドウ
「ついに殉星の宿命に目覚められたか・・・・・・」

フドウ
「露払いは、このフドウが引き受けましょう
シン様とケンシロウさんは将の元へ!」



ジュウザ
「じっとしてるのも飽きた、そろそろ行くぜ」

ハート
「女のために取り乱す男の姿ほど
みっともないものはありませんねえ・・・・・・」


ハートと対決

ハート
「たかだか女一人のために、何を必死に・・・・・・
KING、あなたには失望しましたよ」

シン
「笑いたければ笑うがいい
だが、この俺に後悔などない」


ハートを撃破

ジュウザ
「将のためなら、オレは命を張る覚悟だ
あんたもだろ?」

シン
「命を張る、か・・・・・・ああ、俺もそうだ
もはや、見返りなどはいらん」

ジュウザ
「オレも、カッコいいとこ見せなくちゃな
この門から先にはだれも通させないぜ!」

シン
「もはや俺に迷いはない
この拳はただ、ユリアのために!」

サウザー
「我が将星を脅かす唯一の星は南斗慈母星!
その星が消えたとき、将星は真の聖帝となる!」


サウザーと対決

サウザー
「貴様らの拳では、この聖帝を倒せぬわ!
天空に極星は二ついらぬ! 慈母星を葬り
我が将星が唯一天に輝くのだーっ!」


サウザーを撃破

伝令兵
「聖帝軍の兵はユリア様を置いて逃げました!
ユリア様は、ご無事です!」

ケンシロウ
「シン・・・・・・まだユリアへの野望を捨てきれぬなら
ここでお前を倒さねばならぬ」

シン
「お前がそれを望むなら、受けて立とう
ケンシロウ、貴様の執念を見せてもらうぞ!」


ケンシロウと対決

ケンシロウ
「かつて俺は、お前になすすべなく敗れた
しかし今の俺は、昔の俺ではない!
お前が教えた執念が俺を変え
今、ユリアへの愛が俺をさらに強くした!」


ケンシロウを撃破

ケンシロウ
「シン・・・・・・お前の拳には邪念がない
本当の愛に、目覚めたのか」

シン
「本当の愛・・・・・・そうかもしれぬ
だが、俺は俺の生き様を変えられぬ!」


― 戦闘終了 ―


闘いに勝利し、ケンシロウを見下ろすシン
そこにフドウが割って入る

フドウ
「シン様 もうよいでしょう
あなたは将を救うためにすべてを捨てて ここに来た
その無償の愛、きっと我が将にも届いたはずです」


シン、無言で振り向き、その場を去ろうとする


フドウ
「将の愛を求めませぬのか」

シン
「俺は欲しいものは戦いの中で奪ってきた
その結果がこれだ
側にいれば 俺は再びユリアの心を傷つけよう
ケンシロウ 決着は預ける
この拳、今はユリアの望む世界を創るために使おう


シン
「その時まで・・・・・・ユリアを・・・・・・
生かせよ」






まばゆい光とともに、シン目覚める
そこはサザンクロスの中
足元に、あの占い師の水晶が転がっている


シン
「愛とは奪うのもではなく・・・・・・与えるもの・・・・・・」

シン
「だがもう遅い あまりにも多くの血を流しすぎた
今の俺にできることは、 ユリアの生を隠し通すこと
お前の望む世を創るために」

シン
「ケンシロウ いつでも来るがいい
乱世を消し去るほどの執念を俺に見せてみろ」





END