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北斗無双




幻闘編ストーリー
トキの章




第1話 静かなる決意


ウイグル
「な・・・・・・なにぃ、トキが微笑を・・・・・・
フッ・・・・・・あの何事にも無反応だったトキあ・・・・・・」

拳王軍兵士
「はっ!」

ウイグル
「恐るべきは、トキよ
このワシの伝説に挑戦する者の到来を
予感したか!」

トキ
「フ・・・・・・来たか・・・・・・」


核戦争の後、トキは各地を巡り、医療活動を行っていた
だが、死の灰を浴びたその体が限界を迎えると
彼はカサンドラに捕らわれ、静かにケンシロウを待った


トキ
「誰だ・・・・・・瞑想の邪魔をしないでくれ・・・・・・」

謎の女
「貴方に救ってもらいたい村があります・・・・・・
病に苦しむ者が最期に行き着く見捨てられた村です
拳王統治の下、治安は保たれていますが
村人たちは絶望に包まれ、生きる活力を失っています」

トキ
「・・・・・・コホッ・・・・・・救ってやりたいのは山々だが
私はこの体、そして今は捕らわれの身だ・・・・・・」

謎の女
「大切なのは信じること・・・・・・」







村人
「いや〜トキ様のおかげでこの通り、ピンピンでさあ!
俺みてえな柄悪い男まで治してくださるなんて・・・・・・
ほんと、あんたは救世主でさあ!」

トキ
「フ・・・・・・よかった」

村人
「ト、トキ様ー! た、大変です!
村が、や、野盗の大軍に囲まれてますっ!」

トキ
「コホッ・・・・・・うむ
大丈夫だ・・・・・・私が追い払おう」

村人
「し、しかし、トキ様のそのお体では・・・・・・
村を守る拳王軍も野盗の勢いに怖気づいています」

トキ
「昔・・・・・・留守の間に村を野盗に襲われたことがある
その村の人々は皆、殺されてしまった・・・・・・
私は村人を誰一人、助けられなかったのだ・・・・・・
神は再び私に機会を与えてくれたのだ・・・・・・
もう過ちは繰り返さない!」





目の前に現れたフードの占い師は ある風景を見せてくれた

一人旅ができないほど衰弱し

カサンドラでケンシロウを待っていたトキは

その光景に目を見張る

拳王・ラオウの支配下にありながら 秩序が保たれた村

余命いくばくも無い人々が集まる村

その村で医療活動をするトキ 周りには笑顔の住人たち

苦しむ人々を北斗神拳で救いたい

死病を患ったトキが長年 思い浮かべていた夢が

ついに現実のものになった

だが 至福の時間は 野盗の襲撃によって破られる

トキは病の体を押して 村を守るため野盗と対峙する

もう夢は壊させない

もう悲劇は繰り返さない



― 戦闘開始 ―


憲兵
「て、敵が多すぎる! 村を捨てて逃げろ!」


「そんな・・・・・・村はどうなっちまうんだ!」

トキ
「やはり拳王軍が退いたか・・・・・・
民を見捨てることはできん・・・・・・私が戦おう」

ジード
「村の水と食料を、すべて奪い取れ!
抵抗する奴らは皆殺しだーっ!」

牙大王
「グフフフ・・・・・・息子たちよ!
牙一族の恐ろしさ、見せてやるがいい!」


ジードを撃破

ラオウ登場



トキ
「ラ、ラオウ・・・・・・」

ラオウ
「病は進んでも、拳は寸分の衰えも見せぬ
トキ・・・・・・恐ろしい男よ!」

牙大王
「き、貴様は・・・・・・拳王!」


牙大王を撃破


トキ
「なんとか、食い止めたか・・・・・・」


Zの増援部隊出現

Z将
「イヤッハハーッ! やっちまえーっ!」


牙一族の増援部隊出現

牙一族の将
「我ら一族の組織力を見くびるな!
貴様ら、皆殺しだーっ!」



「トキさん、あんたの体ではもう無理だ!
私たちのことはいい、逃げてくれ!」

トキ
「ありがとう、だが私の消えかけた命よりも
皆の命のほうが大切なのだ・・・・・・」


敵増援部隊を撃破

アミバ登場


アミバ
「トキは、天才のオレを侮辱した大罪人・・・・・・
今日こそ引っ捕らえて、木人形にしてくれる!」


トキ
「うっ・・・・・・ゲホッ、ゲホッ
そろそろ限界が近いか・・・・・・」

ラオウ
「その拳は衰えずとも、病を得た身では
体力が持たぬか・・・・・・興が冷めたわ」


ラオウ、戦場を離脱

リュウガ登場


リュウガ
「サウザーにばかり気を取られ、油断したわ
これより賊徒を一掃する、続け!」


「おお、リュウガ様が来たぞ!」

敵司令官
「うっ、トキ・・・・・・いいか、ビビ、ビビんなよ!
ややや奴は病人だ、やっちまえーっ!」


アミバと対決

アミバ
「トキ・・・・・・ようやく恨みを晴らせるわ!」

トキ
「恨み・・・・・・何のことだ」

アミバ
「な・・・・・・覚えてないだと!
貴様はどこまでオレを侮辱するのだーっ!」


アミバを撃破。撤退。


― 戦闘終了 ―


トキ
「見よ、ラオウ・・・・・・この村の惨状を・・・・・・
私の体が万全であれば・・・・・・犠牲は少なくて済んだ」

ラオウ
「トキ・・・・・・うぬの体を治せる可能性は残っている」

トキ
「そ、それは・・・・・・」

ラオウ
「とある者から教えられた秘孔・・・・・・
これを突けば、うぬの病は治るかもしれぬ・・・・・・
だが、この秘孔の効果は未知数・・・・・・
それでも試してみるか、トキ・・・・・・」

トキ
「ラオウ・・・・・・放っておいても私はやがて死ぬ身・・・・・・
たとえ効果がなくても構わぬ
民を救える拳
苦しむ者に手を差し伸べる拳を取り戻せる可能性が・・・・・・
少しでもその可能性があるのであれば・・・・・・
私はそれに賭けたい!」

ラオウ
「・・・・・・わかった
トキ、行くぞ!」

トキ
「うっ!
ぐ、ぐああああああああああっ!」

リュウガ
「け、拳王様! トキが・・・・・・気を失ったようです!」

ラオウ
「これからはトキ自身の戦い・・・・・・
トキの思いが勝つか、病魔が勝つか・・・・・・
リュウガ、見定めい!」

リュウガ
「はっ・・・・・・」




第2話 救世主生誕!



トキ
「体が動く・・・・・・呼吸も軽い・・・・・・
久しく忘れていた感覚だ・・・・・・!
まさかこうして旅ができるようになろうとは・・・・・・」

リュウガ
「どうやら拳王様の秘孔が効いたようだな
顔色もよくなっているぞ、トキ」

トキ
「ラオウから得たこの体・・・・・・
私は夢のために使わせてもらう
苦しむ人々を救い、ともに平和に向かって歩む・・・・・・
その夢のために・・・・・・」



野盗
「トキ様! もう悪いことはしません!
これからは、一緒に戦わせてください!」

村人
「トキ様! さあ次はどこに行きましょうか!
早く悪党どもを懲らしめてやりましょう!」

リュウガ
「トキ、お前の夢は現実のものとなっているな」

トキ
「うむ・・・・・・だが、喜ぶのは早い
いまだ各地では争いが耐えない・・・・・・」

ケンシロウ
「そして・・・・・・その元凶は聖帝サウザー」

トキ
「ケンシロウ!!」

ケンシロウ
「トキ・・・・・・生きていたか・・・・・・病とは思えぬ・・・・・・」

トキ
「ふっ・・・・・・ラオウのおかげだ・・・・・・
やはり、この乱の黒幕はあの将星だったか」

ケンシロウ
「サウザーは南斗の将を次々と支配下に収めた
そして、乱を起こした・・・・・・天に君臨するために」

リュウガ
「そう、打倒すべきはサウザー率いる聖帝軍!
トキ、あの街を見ろ、聖帝軍の旗が見える」

トキ
「あの旗を折らぬ限り、悲劇は繰り返される・・・・・・
ならば、私は聖帝と戦うのみ!」





奇跡は起きた

ラオウに秘孔を突かれた後

トキの体は徐々にではあるが 万全な状態に戻りつつあった

そして彼はラオウからつけられたリュウガとともに各地を巡る

村を襲う野盗がいれば これを撃退し

病に苦しむ人々がいれば これを救う

いつしかトキは救世主と呼ばれ

彼の周りには 彼を慕い ともに戦いたいと願う人々で溢れた

戦に追われる民を生み 乱を起こす巨大な影

トキは その正体をつかむべく歩を進める

彼の眼光は すでに病人のそれではなかった

病を克服した男・トキ

彼は乱世に奇跡を起こせるのか



― 戦闘開始 ―


憲兵
「むっ、シンの援軍か! だが
いくら増えようと五車星の敵ではない!」

トキ
「待ってくれ!
お前たちに我らと戦う理由はないはず!」

憲兵
「黙れ! シンの仲間め!」

リュウガ
「サウザーの軍の将はシンのようだが
戦っている相手はどこの部隊かわからぬ」

ケンシロウ
「シン・・・・・・奴がいるのか・・・・・・」

憲兵
「曲者め! 容赦はせぬぞ!」



フドウ
「ぬう、門が突破されたとは!」

ジュウザ
「のんびり戦ってる場合じゃなさそうだ
行こうか、フドウ」


フドウと対決

フドウ
「まるで静水のごとき柔の拳・・・・・・
このお方、もしや・・・・・・!」


フドウを撃破

ジュウザと対決


ジュウザ
「なぜだ? トキ・・・・・・
なぜ、シンについている?」

ジュウザを撃破
フドウ、ジュウザとともに五車軍撤退




シン
「フッフフフ・・・・・・誰かと思えばお前らか!
五車星の撃破、ご苦労だったな
その功績を認め、我が軍に加えてやろうか?
どうだ、俺と組めば富も名声も思うままだ」

トキ
「世迷言を・・・・・・サウザーが乱世の覇者となれば
人々は光指さぬ暮らしを強いられよう」

シン
「フッ、ならば死ぬがいい」

ケンシロウ
「シンはユリアを奪った男・・・・・・
俺はシンの下へ行く!」

リュウガ
「抜かるなよ、トキ
死なれては拳王様に面目がたたん」

暴徒
「奴ら二手に分かれやがった!
今がチャンスだ! リュウガを殺せ〜!」

リュウガ
「泰山天狼拳を甘くみぬことだ!
我が拳、貴様らごときに止められぬ!」



ケンシロウのエリアの門が閉まる

ケンシロウ
「シンの策か・・・・・」

シン
「トキ、北斗神拳伝承者の無様な死に様を見て
我らに逆らう愚かさを悟るがいい!
殺れ、ハート!
我らにはむかう者たちへの見せしめだ!」


フドウ
「先ほどの無礼、お許し願いたい!
我らは南斗慈母星、ユリア様を守る五車星!
これよりは、ともに戦いましょう!」

トキ
「そうか・・・・・・
ユリアが南斗の慈母星だったとは・・・・・・」

フドウ
「ジュウザは貴方が会って話をすれば
きっと力を貸してくれるでしょう」

ジュウザ
「トキはやはり敵じゃねえのか・・・・・・
苦戦しているようだが・・・・・・」



トキ
「我が兄ラオウも才を認めた男、ジュウザよ
ここで我らが出会ったのは宿命かもしれぬ」

ジュウザ
「変わっちまったな、トキ・・・・・・
ユリアが見たら、驚くだろうよ」

トキ
「長く病を得ていたのでな・・・・・・
だが、もう大丈夫・・・・・・ユリアのために戦おう」

ジュウザ
「安心したぜ、中身はあんたのままだ
こっからはともに行くとしようか」


シンと対決

シン
「力ある者が、すべてを手に入れる!
この程度の力の奴らにユリアは任せられん!」

シン
「ユリアを再びこの手へ! 貴様らは死ね!」


シンを撃破

フドウ
「ユリア様は、ケンシロウさんと一緒に暮らし
平穏な生活を送りたいと願っております」

ケンシロウ
「北斗現れるところ乱あり・・・・・・
俺との暮らしに平穏など・・・・・・」

トキ
「ケンシロウ・・・・・・
ならば、拳を捨て、己の愛に走れ
伝承者の宿命は私が引き受ける
さあ、ユリアの下に行くがいい・・・・・」



― 戦闘終了 ―

フドウ
「敵は退却したようですな・・・・・・
ユリア様、もう大丈夫です・・・・・・」

ユリア
「ケン・・・・・・」

フドウ
「ユリア様の余命はあとわずか・・・・・・
私とジュウザはユリア様の願いをかなえるために
ユリア様を守り、旅を続けていました」

ジュウザ
「・・・・・・ユリアはあんたに側にいてほしいんだとさ」

ケンシロウ
「しかし・・・・・・
拳王軍と聖帝軍の戦いは激しさを増している
俺は北斗神拳伝承者、巻き込まれることは必定・・・・・・
俺の側にユリアがいれば、それこそ危うい・・・・・」

トキ
「・・・・・・ケンシロウ、私の体はこの通り回復した
伝承者の宿命を背負えるほどにな
北斗が呼ぶ乱は、私が引き受けよう
最期までユリアの側にいてやるのだ・・・・・・
世の未来派、私と私の民に任せてくれないか」

ケンシロウ
「・・・・・すまぬ」

トキ
「フ・・・・・・さあ行け、二人とも
北斗と南斗の争いの届かぬ遠い地で暮らすがいい
フドウ、ジュウザ、二人を頼むぞ」

リュウガ
「民だけでなく、ケンシロウをも救ったか
フ・・・・・・俺もお前が本当の救世主に思えてきた」

トキ
「・・・・・・私はそんな器ではない」

リュウガ
「大木はそこにあるだけで鳥や獣を呼ぶ・・・・・・
大木が望む望まないに関わらずな」




第3話 迷いを打ち砕く拳



トキ
「戦いの果てがいまだ見えぬ・・・・・・
この乱は相当根深いようだ・・・・・・」

リュウガ
「聖帝軍の暴威が増している証拠だ・・・・・・
そして、サウザーの攻勢はより激しくなるだろう
聖帝軍が名を南斗軍と改めたそうだ
これはお前たち北斗とそれに従う者たちに対する
宣戦布告と言ってもいい」

トキ
「北斗と南斗の激突の日は近いか・・・・・・
私についてきている人々は巻き込みたくないものだ」

リュウガ
「・・・・・・嵐は獲物を選ばぬ
巨木も獣も、立ちふさがる物はすべて吹き飛ばす・・・・・・」

トキ
「大丈夫・・・・・・私と皆の絆は嵐ごときで瓦解しない」

村人
「トキ様、少し疲れてしまいました・・・・・・」

トキ
「うむ、そうだな・・・・・・皆には慣れぬ戦いを強いてきた
次の街で休むとしよう」






兄・ラオウが自分にそうしたように

トキもまた弟・ケンシロウに情を示した

ユリアを追いたいというケンシロウに代わり 伝承者となったトキ

戦いの連鎖 悲しみの連鎖は自分が止める

トキは伝承者としての決意を胸に秘め 再び歩き始めた

そんな彼の下にはさらに人が集まった

その活気溢れる大軍勢はいつの間にか

サウザー率いる聖帝軍にも目をつけられる存在となっていた

トキについていけば 悪党に襲われることもない

トキについていけば 希望あふれる未来が見られる

そんな期待のまなざしを トキは静かな笑顔で受け止める

そして試練はすぐに訪れた


― 戦闘開始 ―



「いくら戦っても、終わりは見えない・・・・・・
もうヘトヘトだあ・・・・・・」

トキ
「皆、疲れているようだ
近くに街がある、そこで休もう」

憲兵
「止まれーっ! この街にはユダ様がおられる
怪しい奴を通すわけにはいかん」

リュウガ
「妖星のユダ・・・・・・この街も
サウザーの手に落ちているのか」


ジャギ
「ぐわああああ!
た、助けてくれ! 南斗軍に殺される!」

トキ
「あの声はジャギ・・・・・・?
とにかく、南斗軍の狼藉を放置はできぬ」



「まだ戦闘が続くのですか?
この街で休めると思ったのに・・・・・・」

リュウガ
「・・・・・・」


リュウガ、味方の士気低下を防ぐために突出

リュウガ
「行くぞ! 大木を汚す枝を払う!」


マミヤと対決

トキ
「待て! 民を巻き込んでまで
戦う理由があるというんか!?」

マミヤ
「ジャギは卑劣な男よ、今殺さなければ
いずれ必ず災いを招くわ!」


マミヤを撃破

憲兵
「マ、マミヤ様ーっ! おのれ、よくもーっ!」


シュウ出現

シュウ
「さあ、行くぞ! この戦いで未来をつかむ!」


ユダの罠により、サザンクロス内部の門、閉門

リュウガ
「な・・・・・・何が起きた!」


「な、何がどうしたんだ!」


「と、閉じ込められた・・・・・・助けてくれえ!」



シュウと対決

シュウ
「乱世を終息させるには強大な力が必要だ
その力をサウザーは持っている!」

トキ
「暴力によって乱世が終わろうとも
民は穏やかな生活を送れまい!」

シュウを撃破

憲兵
「シュウ様! なんということだ・・・・・・」




「て、敵はどこだ!」


「と、トキ様はどこへ!」


混乱した民、敵軍に進軍開始


ジャギ
「あ、兄者ーっ! た、助けてくれ!
この変態ヤロウに殺される!」


ユダと対決

トキ
「ユダ、この街で何をしている」

ユダ
「さあて・・・・・・いずれわかるのではないか?」


ユダ
「聞け、哀れな者たちよ!
トキは、すでにお前らを見捨てたぞ!」


「バカな・・・・・・トキ様に限って・・・・・・」

ユダ
「トキに従う者どもよ、聞くがいい!
その男は民を想う者たちの声を聞かず
民を害する者を助けた・・・・・・何故か!
トキの頭には北斗による支配しかないからだ
お前たちはその捨て駒に過ぎぬ!」


「そ、そんな・・・・・・」


「もう、何を信じていいのかわからない・・・・・・
ここで殺されるよりは・・・・・・」


ユダの扇動により民撤退

トキ
「皆、待ってくれ!」

リュウガ
「トキ、彼らを止めても無駄だ
一度離れた心は、容易には戻らぬ」

ユダ
「俺が直接手を下すまでもなく
トキの軍は自滅よ・・・・・・クハハハ!」


ユダ、サザンクロス内のどこかに逃走

トキ
「なぜだ・・・・・・私は間違っていたのか・・・・・・」

ラオウ
「腑抜けたか、トキ!」

トキ
「ラ、ラオウ・・・・・・」

ラオウ
「北斗の男に恥ずべき戦いは許さぬ
貫くべきもの、貫けい!」

トキ
「う・・・・・・」

ラオウ
「ユダの潜んでいる場所は知れている
うぬの手で倒してみせよ」


ユダと再対決

ユダ
「クハハハ! 俺を倒したとて手遅れだ!
貴様を慕う民など、もはやおらぬ!」

トキ
「私が憎まれようとも構わぬ!
私は彼らの未来のため、お前たちを倒す!」

ラオウ
「それでいい・・・・・・」


ユダを撃破

リュウガ
「拳王様・・・・・」

トキ
「ラオウよ、もはや私の信念は揺るがぬ
サウザーと雌雄を決すべき時が来たようだ」

ラオウ
「覚悟を決めたか、ならば俺も行こう」



― 戦闘終了 ―

トキ
「ラオウ、私の周りにはもはや誰もおらぬ・・・・・・
だが、私には聞こえるのだ
民達の平和を渇望する声が!
聖帝サウザーがいる限り、平和な世は訪れぬ!
ならば、私はたとえ一人になっても奴と戦う!」

ラオウ
「フ・・・・・・それでこそ我が弟・トキ!
・・・・・・行くか、決戦の地へ!」

ジャギ
「ま、待ってくれ兄者! オレも北斗の兄弟だ!
サウザーのヤロウを一緒に叩き消してやる!」

リュウガ
「天狼は乱において、北斗を戦場へと誘う・・・・・・
北斗が一丸となった今、狼の役目は終わった
そして、今こそ確信した・・・・・・
時代は北斗を・・・・・・サウザーよりトキを選ぶ!
狼の心すらもつかんだトキに敗北はない」




最終話 揺ぎなき信念!



ジャギ
「兄者! 南斗の奴らはすでに集結してる!」

ラオウ
「サウザーめ、ユリアを手中に収めたか・・・・・・
この数、慈母星の力なくば集まるまい」

トキ
「ケンシロウの心中・・・・・・察するに余りある・・・・・・
拳を捨ててまで守ろうとしたユリアを奪われたか・・・・・・」

ラオウ
「ケンシロウも動いたようだ
ユリアを取り戻すべく、決戦の場に到着している」

ジャギ
「南斗の慈母星を騙るマミヤって女も向かってるらしい
兄者、覚えてるか? 俺たちを襲ったあの凶暴な女だ!
またオレたちの邪魔をする気かもしれん・・・・・・」

トキ
「マミヤ・・・・・・彼女が南斗の慈母星を・・・・・・
なるほど・・・・・・彼女もまた私と同じように
ユリアの代わりに大きな宿命を背負ったのか」

ジャギ
「しかし・・・・・・南斗軍の数はハンパねえ・・・・・・
に、逃げたほうがいいんじゃねえか・・・・・・」

ラオウ
「フン・・・・・・もはや民はおらぬ、兵もおらぬ
この窮状をどうする、トキよ」

トキ
「ラオウ、闘うまでもない
私は私の信ずる道を行く
サウザーを倒し、世に平穏を取り戻すまで!」





周りにはもう民の笑顔はなかった

周りにはもう慕ってついてくる群集もいなかった

しかし トキは信じていた

人々の心にはまだ平和を望む気持ちがあることを

人々の心にはまだ戦う姿勢があることを

トキは聖帝・サウザーに決戦を挑む

人々の心を恐怖で完全に制圧しようとする聖帝

彼を破り 力による支配を打ち砕けば 皆が望む平和が見えてくる

きっと世界は活気を取り戻す

周りにはもう民の歓声はなかった

周りにはもう救世主とあがめる人々はいなかった

だがトキは信じていた

仲間を 民を そして勝利を


― 戦闘開始 ―


ラオウ
「時は来た・・・・・・」

トキ
「人々の未来を光あるものにするため・・・・・・
この戦いで、サウザーを倒す!」

サウザー
「見よ! この兵力の差こそが、北斗と南斗
どちらが指導者に相応しいかを物語っている」

マミヤ
「人々を力で支配しようとするサウザーに
真の指導者たる資格はない!
私たちは、北斗の軍に加勢する!」


ユダ「確かあそこに・・・・・・
ククク・・・・・・面白くなりそうだ」


マミヤ
「トキさん、世紀末に光を取り戻すために
一緒に戦いましょう!」

トキ
「マミヤさん、ありがとう」


暴徒
「兵力はこっちが上だあ!
北斗の進撃を食い止めろーっ!」

ジャギ
「げぇっ! て、敵に囲まれてるじゃねえか!
もうダメだ、オレたちは殺されるーっ!」

ユダ
「この世界を統べるのは南斗!
貴様らはここに果てるがいい!」

ユダ、不発弾の起爆装置を起動

ユダ
「来い、北斗よ・・・・・・」


サウザー
「愚民ども、己の身を挺して敵を止めよ!
逃走、後退した者には死あるのみ!
トキめ、自分を裏切った民のため
必死で戦うなど、愚の骨頂よ・・・・・・ククク」

トキ
「ケンシロウ、ユリアは・・・・・・」

ケンシロウ
「すでに捕らわれ、聖帝十字陵に移送された
サウザーを倒さねば、ユリアの命は・・・・・・」


ユダを撃破

ユダ
「俺を倒そうと、南斗の優勢はかわらん・・・・・・
無様に・・・・・・死ね・・・・・・」


自警団
「報告! ユダが仕掛けたらしき爆弾を発見!
起爆装置を解除しました!」

ジャギ
「爆弾だと? 危ねえところだったぜ・・・・・・」

マミヤ
「爆発していたら、どうなっていたか・・・・・・」


自警団
「サウザーは鬼だ
我らに死ねと命じるのみ・・・・・・
トキ様は我らを生かすために戦ってくれた
そして今も、裏切った我らのために・・・・・・」


トキ
「ケンシロウ、一刻も早く
聖帝十字陵までの道を開くのだ」

ケンシロウ
「うむ、ユリアが待っている・・・・・・」

ジャギ
「あ、兄者! この兵力差じゃ無茶だぜ!
どこか逃げ道を探したほうがいい!」

トキ
「逃げたければ、お前だけ逃げるがよい
私に後退はない」


シュウと対決

トキ
「仁星のシュウ、貴方はサウザーの世に
光などないことを知っているはずだ」

シュウ
「それでも、乱世をまとめられる力を持つものは
南斗の将星、サウザーのみ・・・・・・
それを認めぬと言うならば
この私を倒し、サウザーを倒して見せよ!」

シュウを撃破

シュウ
「これでいい・・・・・・これで・・・・・・」

シュウ死亡


レイを撃破


レイ
「お前なら、サウザーを倒せるかもしれぬ・・・・・・・」

レイ死亡


自警団
「トキ様、私たちは貴方を疑ったのに
貴方は私たちを信じ続けてくれた!」

トキ
「ありがとう、みんな」


シンを撃破

シン
「ユリア・・・・・・
お前を取り戻せないまま死ぬのか・・・・・・」

シン死亡




サウザー
「フフ・・・・・・南斗乱れるとき、北斗現ると聞く
今こそ、南斗と北斗の決着をつける時だ!」

暴徒
「聖帝様を守れ! いけーっ!」

マミヤ
「もう戦いはたくさん・・・・・・
サウザーを倒して、乱世を終わらせる!」


サウザーと対決

サウザー
「この乱世に秩序を取り戻すには
愚かな民を力で支配するほかないのだ!」

トキ
「世の秩序は民の幸せの上に成るべきもの
愛を否定するお前に王たる資格はない!」


サウザー
「バカな・・・・・・帝王の拳が敗れるなど
あってはならぬーっ!」

トキ
「己の力を過信し、人を信じることを拒んだ
それがお前の敗因となったのだ」


サウザーを撃破

トキ
「ラオウ、貴方のおかげで信念を貫けた
真に王たる資格は、貴方にある」

ラオウ
「フン、治世に興味はない・・・・・・
余生を思うまま生き、死ぬがよい」



― 戦闘終了 ―


多くの人々が行き交う村の中を、一人歩くトキ



「ト・・・・・・トキ様 俺たちを置いていく気ですか」


「トキ様 これからも我らを導いてくだされ」

トキ
「この村の人々はもう大丈夫
皆が絆で結ばれ、暴力にも一丸となって立ち向かえる
私は人々の体だけでなく 心も治療したい
信じ合い 助け合う心を人々の中に取り戻したい
それが北斗神拳伝承者の務めだと思っている」


トキ、村人達に静かに頷き、荒野へと旅立つ―――――




眩い光と共に、トキの夢が終わる
そこはカサンドラの牢獄の中

立ち去ろうとする占い師に、声をかけようとするトキ
その時、占い師の姿が、己の愛する人―――ユリアと重なる
次の瞬間、占い師の姿は消えていた

トキ
「幻を見るとは・・・・・・やはり死期は近い・・・・・・」

トキ
「ユリア・・・・・・ありがとう 夢とはいえ楽しかった
そして この夢はきっと実現しよう あの男によって」




END