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北斗の拳 イチゴ味 外道伝





北斗の拳イチゴ味 五車星GAI伝其之二
SCRAP MOUNTAIN



ストーリー
 ケンシロウとの戦いの中で、哀しみに恐怖したラオウ。それを払拭する為にラオウが選んだのは、かつて己が唯一恐怖した男、フドウとの戦いであった。善のフドウと呼ばれるその男が、かつて呼ばれた「鬼」の名。だが彼がその鬼神と成り果てたその裏にあったのも、また哀しみの物語なのであった―――。

 数十年前、とある山間の里に一人の男子が生まれた。だがそれは、母の腹を突き破って生まれた程の巨大は赤子であった。彼の父親は妻が身ごもると同時に病死し、また時をあわせるように近隣で山火事が起こったりなどしたことから、赤子は村人たちから「鬼の子」と忌まれていた。だが鬼の子を殺せば災いが起こる・・・。その言い伝えを信じる村人たちは、その処遇を山の神に委ねようと、赤子を冬の山中へと置き去りにするのだった。

 赤子を拾ったのは、一人の老婆であった。彼女もかつて魔女として村を追われ、この山中で動物たちと共に生活を送る者であった。先を見通せる力を持つという彼女は、いずれ世界が終わる事を知っていた。フドウが持って生まれた力が、その滅びた世界で、穢れ無き命を救うために使われることを、彼女は願っていた。

 子供はフドウと名付けられ、齢12歳にして大人を遥かに上回る体格へと成長していた。だが言葉を喋ることはできず、また親代わりである老婆も病気により死期が迫っていた。同時に、里では山に入った者達が次々と姿を消すという事件が起こっていた。これはあの時生き延びた鬼の子のせいに違いない。そう思い、猟銃を手に山へと入った男達は、無抵抗のフドウ相手に銃弾を放つ。だがそのフドウを庇ったのは、あの老婆であった。己が孤独な最期を迎えずにいられたことをフドウに感謝しながら息絶える老婆。その瞬間、フドウの中の何かが壊れた。銃弾を浴びながらも平然と立ち上がったフドウは、大木を振り回して村人たちを惨殺。やがて山火事と共に、里も、そしてフドウも姿を消したのであった。

 だが今、鬼のフドウとしてラオウを恐怖させた男はそこにはいなかった。ユリアと出会い、命の温かみを知った今のフドウは、子供達の魂を背負い、「哀しみ」によって再びラオウを恐怖させたのであった。駆けつけたケンシロウに子供たちの未来を託し、息絶える。その空に浮かんでいたのは・・・何故かリスであった。




・フドウ、鬼の子として山中に捨てられる
年齢的に考えて1960年代だと思うんだけど、その時代でそんな時代錯誤な・・・
・フドウを拾った老婆は、未来を見通す力を持っていたため魔女として町を追われた
これってユリアが持っていた力と同じですよね。フドウがユリアに母を見たって台詞からこの設定になったとか?だとしたら凄い。
・泣き止まぬ赤子のフドウ、体にのってきたリスをみて笑う
あっ・・・
・フドウ、12歳になっても言葉を覚えられず
そんなイチゴ設定忠実にまもらんでも・・・いやまあイチゴ外伝だから当然なんだけど





キャラクター

フドウ
 巨大な身体を持って生まれた子供。母の腹を突き破って生まれ、更に村に数々の災いが起こったことから「鬼の子」として忌まれ、冬の山中に置き去りにされた。その後、山で暮らす孤独な老女に拾われ、フドウという名を貰い共に生活。だが12歳になった頃、山で猟師が行方不明になる事件が頻発したことから犯人扱いされ、猟銃を持った村人たちから命を狙われることに。何発も銃弾を受け殺されそうになるが、それをかばった老婆が撃ち殺されたのを見て逆上。村人たちを絶滅させ、山火事と共に姿を消した。
 数年後、ユリアとの出会いによって命の温かさを覚え、孤児たちの親代わりに。五車星としてラオウと対決し、その体に哀しみによる恐怖を刻み込み、後の時代をケンシロウへと託して息絶えた。


フドウを育てた老女
 山中で一人で暮らしていた老女。少し先の未来を見通す力を持っており、それ故に魔女として町を追われ、森の中で30年近く人と交わらずに暮らしていた。
 山に捨てられていた巨大な赤子を拾い、フドウと名付け共に生活。いつか世界が終わること、そしてフドウの行く道が血に染まっていることも見抜いていたが、その血が誰の為に流れるかはフドウ次第であり、それが穢れ無き命の為であることを願っていた。
 12年後、胸騒ぎを感じてフドウのもとへと駆けつけ、銃で撃たれていたフドウをかばい被弾。自らの余命が永くなかったことを明かし、自らの最期が孤独でなかったことをフドウに感謝しながら息絶えた。


長老
 フドウが生まれた村の長老。鬼の子と忌まれるフドウの処遇を問われ、殺せば呪いがあるとの言い伝えがある故、山の神に委ねるべきとして冬の山中に置き去りにする決定を下した。数年後、猟師が行方不明になる事が頻発したことから、あの時の鬼の子が生き延びていたという可能性を示した。


フドウの両親
 フドウの実の両親。母がフドウを身ごもった途端に父親は病死し、母は赤子のフドウの大きさに耐え切れず腹を突き破られて死亡した。


村の男達
 フドウが生まれた村の男達。赤子のフドウを鬼の子として忌み、長老の案に従って冬の山中に置き去りにした。数年後、猟師が行方不明者が続発したことから、あの時の赤子の仕業に市外無いとして山狩りへ。12歳のフドウ向けて猟銃を連発するが、フドウを育てた老婆がそれをかばい死んでしまったことで、怒り狂ったフドウに全員殺された。


ダナン
 村一番の猟師。山に出たまま帰ってこず、六人目の行方不明者となった。


リス
 老婆が飼っているリス。泣き続けていた赤子のフドウに笑顔を齎した。普段は老婆の肩に乗って共に行動しているらしい。フドウが死に際に空に浮かべたのは何故かこのリスの姿だった。


オオカミ
 老婆が飼っている狼。山に捨てられていた赤子のフドウを襲おうとしたが老婆に止められた。後に山火事になった際に山から逃亡している。


シカ
 フドウが狩りのために追いかけていた鹿。山火事になった際には他の動物たちと共に山から逃げ出している。


ラオウ
 世紀末覇者。自らの体に刻まれた恐怖を拭い去る為、かつて鬼と呼ばれたフドウとの戦いに臨んだが、逆にフドウの見せた哀しみの瞳にまたも恐怖した。


ケンシロウ
 北斗神拳伝承者。ラオウとの激闘に力尽きたフドウの最期を見届け、子供達の未来を託された。


リン&バット
 フドウの子供等と共に、ラオウとフドウの戦いを見守り、その最期を見届けた。


フドウの子供たち
 山のフドウが親代わりとなって育てている孤児たち。フドウが命をかけて守りぬき、死に際に彼らの未来をケンシロウに託した。





流派・奥義紹介

特に無し



月刊コミックゼノン56号(2015年7月号)掲載