ケンシロウとの戦いの中で、哀しみに恐怖したラオウ。それを払拭する為にラオウが選んだのは、かつて己が唯一恐怖した男、フドウとの戦いであった。善のフドウと呼ばれるその男が、かつて呼ばれた「鬼」の名。だが彼がその鬼神と成り果てたその裏にあったのも、また哀しみの物語なのであった―――。![]() 赤子を拾ったのは、一人の老婆であった。彼女もかつて魔女として村を追われ、この山中で動物たちと共に生活を送る者であった。先を見通せる力を持つという彼女は、いずれ世界が終わる事を知っていた。フドウが持って生まれた力が、その滅びた世界で、穢れ無き命を救うために使われることを、彼女は願っていた。 ![]() だが今、鬼のフドウとしてラオウを恐怖させた男はそこにはいなかった。ユリアと出会い、命の温かみを知った今のフドウは、子供達の魂を背負い、「哀しみ」によって再びラオウを恐怖させたのであった。駆けつけたケンシロウに子供たちの未来を託し、息絶える。その空に浮かんでいたのは・・・何故かリスであった。 |
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フドウ |
![]() 数年後、ユリアとの出会いによって命の温かさを覚え、孤児たちの親代わりに。五車星としてラオウと対決し、その体に哀しみによる恐怖を刻み込み、後の時代をケンシロウへと託して息絶えた。 |
フドウを育てた老女 |
![]() 山に捨てられていた巨大な赤子を拾い、フドウと名付け共に生活。いつか世界が終わること、そしてフドウの行く道が血に染まっていることも見抜いていたが、その血が誰の為に流れるかはフドウ次第であり、それが穢れ無き命の為であることを願っていた。 12年後、胸騒ぎを感じてフドウのもとへと駆けつけ、銃で撃たれていたフドウをかばい被弾。自らの余命が永くなかったことを明かし、自らの最期が孤独でなかったことをフドウに感謝しながら息絶えた。 |
長老 |
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フドウの両親 |
フドウの実の両親。母がフドウを身ごもった途端に父親は病死し、母は赤子のフドウの大きさに耐え切れず腹を突き破られて死亡した。 |
村の男達 |
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ダナン |
村一番の猟師。山に出たまま帰ってこず、六人目の行方不明者となった。 |
リス |
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オオカミ |
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シカ |
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ラオウ |
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ケンシロウ |
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リン&バット |
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フドウの子供たち |
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特に無し | |