前回の記事
「パンチマニア〈再会〉」からの続きになります。
ゲームセンターを後にし、バスと千葉モノレールを乗り継いで千葉駅へ。
そういえばこの
千葉モノレールも、4年前の北斗の拳35周年の時に「千葉モノレール開業30周年」と「千葉常胤生誕900年」とののコラボで
北斗ラッピング車両を走らせるなどしていたなぁ、などと思い出す。
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さして作品と縁があるわけでもないのに、
千葉県ってやたら北斗を推してくれるんですよね。
パンチマニアが有るという情報を得たもう一つの場所も千葉だったし、千葉テレビでもこないだまで北斗の拳の再放送をしていたと聞く。千葉……謎深き県よ。
そんな「謎」の一つがこのお店。
JR千葉駅から南へ約2kmに店を構える
北斗の拳をコンセプトにしたラーメン屋。
その名も
「北斗辛麺 JAGI」
折角千葉まで足を運んだのだ。
ここに寄らない手はない。
JR本千葉駅を下車して徒歩10分。
11時の開店時間を少し過ぎた頃に到着。
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ああ〜、良い
良いですね〜
北斗コンセプトを醸しながらも普通のラーメン屋としての体裁もギリギリ保たんとする思惑が見え隠れしているのが凄く良いね〜
「本当は振り切りたいけど、一般のお客様でも入っていただけるレベルに留めないとダメだよな…」といった葛藤が伝わってくる。
いや、勝手に言ってるだけだけど。
この暖簾は
北斗25周年の時に販売されたブツやね。
文原聡氏デザインの。
こんな用途不明のグッズどうすんねんと思っていたが、こんなところに日本一上手く活用している店があったわ。まっ黄色になるまで使い続けて欲しい。
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で、横にぶら下がってるこれ何?
いや何かは知ってるけど……
押したらフィーーーって鳴くやつでしょ
知ったうえで聞くけど、
何で?
鳥……南斗……南斗滅ぶべし的な事かな……
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窓にはでっかく
コロッケ羅漢撃。
写真のデカさから見て
No.1オススメメニューと見て間違いないだろう。
しかしジャギとコロッケにどんな因果関係があるというのか……
もしかして何も……何もないのか?
1日10食の
限定メニューアミバ。
今月は
世界一辛いラーメン「燎原の火」。
辛いの苦手なのでこれは無理だなあ。
というかスルーしかけたけど、
「限定メニューアミバ」って何?
この店では限定メニューの事をアミバと呼んでるってこと?
それなのに実際の商品はジャギってこと?
ややこしくない?
ていうかアミバなら
1031円で良くない?
その横には更に
1.8kgつけ麺「北斗七星」のご紹介。
なるほど、
7玉分で北斗七星ね。面白いね。
でも少食野郎なのでこちらも無理じゃあ。
もう全部無理じゃん儂。
入口前には
カプセルフィギュアが陳列。
ん?肝心のジャギがおらん。
入手できなかったのかな。
もしかしたら要らないグッズとか持参して進呈したらお店の人喜んでくれたかもしれないなあ。ジョージアコラボのヒーロージャギとか死ぬほど持ってるからプレゼントしたいわ。
このアクセントもお洒落。
CLUB STORKにすれば更にツウな感じが出るけど誰も判らんから意味ないし、そもそもクラブじゃないんだから駄目だった。
そろそろ入らないと怪しまれるので、撮影を終えて入店。
席はカウンターのみで10席くらい。
スペース的にはテーブルも3席ほど置けそうなのだが、おそらく
壁に飾られた数多くのコレクションを見てもらうため、あえて余裕を持たせているのだろう。
いや〜〜〜
見事にジャギばっかり。
店名に偽りなしすなあ。
欲を言うならTシャツは安っすい針金ハンガーに吊るすんじゃなく、型紙を中に入れるなどしてデザインがちゃんと見えるようにした方が良いんじゃないかなーと思った。部屋干し感が凄いので。
壁上方にも色々あったし
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カウンターの上にも満遍なく北斗。
かなりの熱を感じるぜ。
ただ印刷業に携わる者としては
何故みんな吐き溜フォントなのか
という疑問を抱かずにはいられない。
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でも俺はケンと対峙した時のヒャハハハなジャギよりも、初登場時の頃のクールな狂人っぷりのほうが好きだったりするので、古印体とかもいいなあと思った。
さてそれでは注文へと参りましょう。
こちらが
券売機。
一般人には口に出すのが憚られる品名ばかりなので、発券制は大正解だ。
ふむふむ……
ラーメンが羅漢撃
つけ麺が千手殺
ということらしい。
何故かしっくりくる。
解釈一致が凄い。
どちらも気になる所だが
ここはストレートに
羅漢撃でいこう。
ならばオススメされていた
コロッケ羅漢撃を注文するべき所なのだが………
写真を撮ることだけに集中して張り紙の内容を見ていなかった私は、コロッケがオススメであることを認知しておらず、好みというだけで
目玉焼き羅漢撃を注文してしまうという大ポカをやらかしてしまう。
よく見たら券売機にもコロッケがオススメって書いてあるじゃん……
何やってるんだ俺は……
こちらは他のメニュー
麺の増量は下から順に
ハート(中)、ウイグル(大)、デカいババァ(2倍)、デビルリバース(3倍)となっているらしい。ババァが過大評価な気がする。
あとは
種もみ(めし)の字面に笑っちゃう。
確かに白飯を2工程ほど遡ればそうなんだけど、そもそも種籾って来年撒くために置いとくやつだから食べちゃだめだし、その辺も含めて面白い。
結局トッピングもサイドメニューも何一つ注文しなかったクソザコ胃袋の私は、目玉焼き羅漢撃の食券だけをオッチャンに渡し、カウンターに着席。
店内BGMのトランス北斗の拳を聞きながら10分程待つと、注文の品が出来上がった。
こちらが
目玉焼き羅漢撃になります。
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うーん……
正直、
見た目はイマイチかなあ。
昨今のオシャンティなラーメン屋と比べるとあまりにも彩りが弱い。
別に具が多けりゃいいってわけじゃないけど、少量のモヤシと半円の目玉焼き、小さい叉焼2枚だけでは流石に寂しい。インパクトある目玉焼きがあってこれなのだから、ノーマル羅漢撃だとどうなってしまうのか。
ただ、考えてみてほしい。
極細の白ネギの千切り
色鮮やかなゆずピール
透き通るような黄金スープ
そんな洗練されたラーメンが
ジャギラーメンと言えるか?
荒々しいヒロモト先生の画風が「ジャギ外伝」の作画に上手くマッチしてたじゃない。あれと同じよ。この無骨な感じこそがジャギ、ひいては世紀末を表しているのだよ。きっと。
それでは実食。
面倒なラーメンマニアではないので、まずはスープなどというクソみたいな風潮をガン無視して麺を啜り込む。
あ、美味い
ラー油入りのピリ辛スープと歯応えのある中太麺が良くマッチしている。
旅行中に体調(主にけつあな)を壊したくないと思って少し辛さを控え目にしてもらったのだが、全然そんな必要なかった。ノーマルのを食べれば良かったなぁと少し後悔。
だって
裏メニューが「世界一辛い」つってたから、普通のメニューも激辛なんじゃねえかとビビっちゃったんだよ〜。あれ良くないよ〜。
個人的には
しっかり焼かれた叉焼が意外な美味しさ。炎を連想させるこの
「焼き」が唯一と言っていいジャギ要素だと思うのだが、これが絶妙なパリパリ食感を生んでいる。というか年齢的にトロトロチャーシューを喰うと気持ち悪くなっちゃうので、これくらい焼いてくれた方が有難いってのもある。
ていうか生卵や煮卵でなく「目玉焼き」を選んでいる点からして焼きへの拘りが伺えますよね。モヤシも同様に火が通ってシャキシャキ。まあこういった焦げはむしろラーメンには邪魔だと考える人も多いだろうが、個人的には好きよ。ウェルダン派だし。
正直、朝パンマニでカロリー消費したこともあって、ラーメン一杯では全然足りなかった。なんなら追加で千手殺(つけ麺)も全然イケたが、完食後に再注文は変な奴だと思われそうなので、素直に御馳走様。
その後、許可を得て店内をしこたま写真撮影させていただき退店。
十分変な奴だと思われたような気もする。
【総評】
数多くのグッズやメニューのネーミング等から、存分に北斗愛、ジャギ愛は伝わってくるお店でありました。味も十分満足。
ただ、やっぱりラーメンの見た目の寂しさは、もう少し改善が必要な気もするなあ。オタク向けの料理って、
味よりむしろ見た目のほうが大事なとこあるじゃないですか。なんとか無理やりにでもジャギ要素は入れれないかなあ。
勿論あからさまに版権にひっかかるようなもんは提供できないだろうけど、絶妙なラインを突けばイケんことないと思うんですよね。
例えば
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こんなナルトとか
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こーゆー感じの海苔なら
なんとか権利の網をすり抜けれんじゃない?
ダメ?ダメか。ダメだな。